アトレティコが売却してきた選手たち [写真]=Getty Images
フランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンは14日、今シーズン限りでアトレティコ・マドリードを退団することを明らかにした。18日に行われたリーガ・エスパニョーラ第38節レバンテ戦が、同クラブでのラストゲームとなった。
バルセロナを筆頭に数々のビッグクラブが移籍先候補として挙がる中、同じように注目を集めているのが移籍金だ。スペイン紙『アス』などによれば、グリーズマンに設定されている違約金は2億ユーロ(約245億円)。だが、今年7月1日以降は1億2000万ユーロ(約147億円)まで減額されるという。8000万ユーロ(約98億円)の差額分を新たな選手補強に回せると考えれば、あと2カ月弱は待つのが賢明な選択と言えるだろう。
いずれにしても、グリーズマンの売却額はアトレティコ・マドリードのクラブ史上最高記録となることが確実となっている。では、過去にはどんな選手を高額の移籍金で売却してきたのか。『アス』の情報をもとにランキング形式で紹介する。
*日本円は5月17日時点のレートで換算
写真=Getty Images
20位 マリオ・スアレス
移籍金:1500万ユーロ(約18億円)
移籍先:フィオレンティーナ(イタリア)
移籍時期:2015年7月
アトレティコ・マドリード下部組織出身のボランチ。2008年に退団したあと、2年後に復帰を果たし、ヨーロッパリーグ優勝などに貢献した。しかし、ステファン・サヴィッチの加入に伴う交換トレードで2015年にフィオレンティーナ行きが決まった。
18位 トビー・アルデルヴァイレルト
移籍金:1600万ユーロ(約20億円)
移籍先:トッテナム(イングランド)
移籍時期:2015年7月
2013年夏にアヤックスからアトレティコ・マドリードに加入。迎えた2年目にサウサンプトンへのレンタル移籍を決断すると、プレミアリーグを舞台に好パフォーマンスを披露し、トッテナムへの完全移籍が決まった。
18位 ケヴィン・ガメイロ
移籍金:1600万ユーロ(約20億円)
移籍先:バレンシア(スペイン)
移籍時期:2018年8月
セビージャでヨーロッパリーグ3連覇を達成した後、2014年夏にアトレティコ・マドリードへ加入。1年目こそリーグ戦12ゴールを挙げたものの、2年目は控えに甘んじることが多くなり、昨年夏に出場機会を求めてバレンシアへの移籍を決断した。
17位 ボルハ・バストン
移籍金:1800万ユーロ(約22億円)
移籍先:スウォンジー(イングランド)
移籍時期:2016年8月
アトレティコ・マドリードの下部組織出身だが、トップチームではほとんど出番がなくレンタル移籍を繰り返した。すると、2015-16シーズンにレンタル先のエイバルで公式戦19得点をマーク。点取り屋としての実力を証明し、1800万ユーロ(約22億円)でのプレミアリーグ移籍を勝ち取った。
16位 ホセ・マリ
移籍金:1900万ユーロ(約23億円)
移籍先:ミラン(イタリア)
移籍時期:2000年7月
スペイン代表歴を持つアタッカーは、1997年にセビージャからアトレティコ・マドリードに加入。チームの主軸として3年間プレーすると、2000年に21歳という若さでミラン入りが決まった。
14位 オリベル・トーレス
移籍金:2000万ユーロ(約25億円)
移籍先:ポルト(ポルトガル)
移籍時期:2017年7月
アトレティコ・マドリードの下部組織が輩出した“最高傑作”と称されたが、トップチームでは攻撃センスを発揮できず。2017年にレンタル先のポルトが2000万ユーロ(約25億円)を支払い、完全移籍が成立した。
14位 フィリペ・ルイス
移籍金:2000万ユーロ(約25億円)
移籍先:チェルシー(イングランド)
移籍時期:2014年7月
2014年夏、リーガ・エスパニョーラ優勝を置き土産にチェルシーへ移籍。しかし、イングランドでは思うような活躍を見せられず、1年後には1600万ユーロ(約20億円)の移籍金でアトレティコ復帰を果たした。
13位 マリオ・マンジュキッチ
移籍金:2100万ユーロ(約26億円)
移籍先:ユヴェントス(イタリア)
移籍時期:2015年7月
2014年夏にバイエルンからアトレティコ・マドリードに加入すると、チーム2番目となる公式戦20ゴールを記録した。しかし、ディエゴ・シメオネ監督との確執が噂され、わずか1年での退団が決まった。
12位 ラウル・ヒメネス
移籍金:2200万ユーロ(約27億円)
移籍先:ベンフィカ(ポルトガル)
移籍時期:2015年8月
2014年夏に、メキシコのクラブ・アメリカからアトレティコ・マドリードに加入。しかし、スペインでは公式戦1ゴールと結果を残せず、1シーズンでベンフィカに移籍した。
11位 ジミー・フロイト・ハッセルバインク
移籍金:2250万ユーロ(約28億円)
移籍先:チェルシー(イングランド)
移籍時期:2000年7月
1999年にリーズからアトレティコ・マドリードに加入すると、リーグ2位タイとなる24得点をマーク。“助っ人”としての役割を果たしたが、チームの2部降格が決まったため、わずか1年での退団が決まった。
10位 ダビド・デ・ヘア
移籍金:2500万ユーロ(約31億円)
移籍先:マンチェスター・U(イングランド)
移籍時期:2011年7月
18歳でアトレティコ・マドリードのトップチームデビューを果たすと、まもなく守護神の座を獲得。2010年にはヨーロッパリーグ優勝を経験したが、その翌年に2500万ユーロ(約31億円)でマンチェスター・U入りが決まった。
9位 テオ・エルナンデス
移籍金:2800万ユーロ(約34億円)
移籍先:レアル・マドリード(スペイン)
移籍時期:2017年7月
アトレティコ・マドリードの下部組織出身ながら、レンタル先のアラベスで見せたパフォーマンスが評価され、2017年夏に宿敵レアル・マドリードへの移籍が決まった。
8位 クリスティアン・ヴィエリ
移籍金:2841万ユーロ(約35億円)
移籍先:ラツィオ(イタリア)
移籍時期:1998年8月
アトレティコ・マドリードに在籍したのは1997-98シーズンの1年間だけ。しかし、24試合24得点という素晴らしい記録を残して、リーガ・エスパニョーラの得点王を獲得した。その後は母国に戻って、ラツィオとインテルなどで活躍した。
6位 フェルナンド・トーレス
移籍金:3800万ユーロ(約47億円)
移籍先:リヴァプール(イングランド)
移籍時期:2007年7月
16歳でアトレティコ・マドリードのトップチームデビューを果たすと、19歳のときにはキャプテンに就任。クラブのアイドルとしてチームをけん引した。しかし、自らの存在がクラブの中で大きくなりすぎたとして2007年夏にリヴァプールへ移籍した。
6位 ジエゴ・コスタ
移籍金:3800万ユーロ(約47億円)
移籍先:チェルシー(イングランド)
移籍時期:2014年7月
2013-14シーズンのリーガ・エスパニョーラ優勝を最後に、フィリペ・ルイスと共にチェルシーへ移籍。プレミアリーグでも優勝を経験したが、昨年1月に移籍金6600万ユーロ(約81億円)でのアトレティコ復帰が決まった。
5位 セルヒオ・アグエロ
移籍金:4000万ユーロ(約49億円)
移籍先:マンチェスター・C(イングランド)
移籍時期:2011年7月
2006年に母国アルゼンチンのインデペンディエンテから加入すると、元ウルグアイ代表FWディエゴ・フォルランと2トップを組んでゴールを量産。2011年にマンチェスター・Cに移籍するまで100ゴール以上を叩き出した。
4位 アルダ・トゥラン
移籍金:4100万ユーロ(約50億円)
移籍先:バルセロナ(スペイン)
移籍時期:2015年7月
アトレティコ・マドリードでヨーロッパリーグやリーガ・エスパニョーラ優勝に貢献すると、2015年にバルセロナへのステップアップを果たした。しかし、補強禁止処分の影響によって、加入後半年間は試合に出場することができなかった。
3位 ジャクソン・マルティネス
移籍金:4200万ユーロ(約52億円)
移籍先:広州恒大(中国)
移籍時期:2016年2月
2015年夏にポルトから鳴り物入りで加入したものの、アトレティコでは22試合で3得点と本領を発揮できず。すると、獲得時に支払った移籍金を上回るオファーが届いたため、わずか半年での中国移籍が決まった。
2位 ラダメル・ファルカオ
移籍金:4300万ユーロ(約53億円)
移籍先:モナコ(フランス)
移籍時期:2013年7月
アトレティコ・マドリードでは、公式戦91試合に出場して70得点をマーク。高い決定力を発揮してワールドクラスのストライカーへと成長を遂げたが、加入から2年後にモナコへの移籍が決まった。
1位 リュカ・エルナンデス
移籍金:8000万ユーロ(約98億円)
移籍先:バイエルン(ドイツ)
移籍時期:2019年7月
アトレティコ・マドリードの高額売却ランキング1位に輝いたのは、リュカ・エルナンデス。下部組織出身のフランス代表DFは、ブンデスリーガ史上最高額となる8000万ユーロ(約98億円)で来季からバイエルンに加入することが決まっている。
(記事/Footmedia)
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