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首位バルサとレアル、18戦で勝ち点差「16」に…現地紙指摘の16要因とは?

2018.01.12

「16」もの勝ち点差があるバルサとレアル [写真]=Getty Images

 7日に行われたリーガ・エスパニョーラ第18節でセルタと対戦し、2-2の引き分けに終わったレアル・マドリード。勝利を逃した結果、首位バルセロナとの勝ち点差は「16」に開いた。シーズン折り返しを前にして、両雄の差はなぜ大きく広がったのか。9日付のスペイン紙『マルカ』が勝ち点差「16」にちなみ、16個の要因を挙げている。

(1)テア・シュテーゲン vs ナバス
 バルセロナのドイツ代表GKマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンは毎試合のようにスーパーセーブを披露。今や「世界屈指のGK」との評価を確立した。一方、レアル・マドリードのコスタリカ代表GKケイラー・ナバスは常に実力を疑問視され、加入秒読みとされるアスレティック・ビルバオのスペイン代表GKケパ・アリサバラガの陰に隠れている。ジネディーヌ・ジダン監督はナバスを擁護するが、ケパの加入を待ち望むクラブの姿勢は変わらない。なお、2人の差はデータでも明らかだ。テア・シュテーゲンは今シーズンのリーグ戦全試合にフル出場。失点数は「7」、1試合平均失点も「0.39」だ。リーガ・エスパニョーラで最も失点率が低いGKに贈られるサモラ賞争いでもトップを快走している。だが、ナバスは10試合に出場して10失点。1試合平均で1失点を喫している。

(2)センターバックのパフォーマンス
 スペイン代表DFセルヒオ・ラモスやフランス代表DFラファエル・ヴァランを出場停止やケガで欠くことがあったレアル・マドリードでは、スペイン代表DFナチョ・フェルナンデスこそ及第点のプレーを見せているが、夏の新戦力であるスペインU-21代表DFヘスス・バジェホはリーガ・エスパニョーラでほとんど出番が得ていない。また、S・ラモスとヴァランに関しても、不安定な守備でチームの足を引っ張っている。対照的にバルセロナは、スペイン代表DFジェラール・ピケとフランス代表DFサミュエル・ユムティティのレギュラーコンビに穴がなく、ユムティティの負傷離脱後にはベルギー代表DFトーマス・ヴェルマーレンが素晴らしいパフォーマンスを披露した。また、アルゼンチン代表DFマスチェラーノも出番を得れば、しっかりと仕事をこなしている。

(3)両サイドバックの活躍度
 両チームの差は、ブラジル代表DFマルセロとスペイン代表DFジョルディ・アルバのパフォーマンスの差と言っても過言ではない。マルセロは本来のレベルになく、セルタ戦では失点の原因となって批判を浴びている。一方、J・アルバはキャリア最高と言えるプレーを披露。右サイドバックにしても、スペイン代表DFダニエル・カルバハルとモロッコ代表DFアクラフ・ハキミのレアル・マドリードに対して、スペイン代表MFセルジ・ロベルトとポルトガル代表DFネルソン・セメドのバルセロナの方が一枚上手と言える。特に攻撃面の貢献度で明暗が分かれる。バルセロナでは、J・アルバとS・ロベルトが共に6アシストを記録。フランス代表DFリュカ・ディニュの1アシストを加えると、サイドバックだけで計11アシストをマークしている。一方、レアル・マドリードでは、マルセロが1アシストを記録しただけである。

(4)“Bチーム”の貢献度
 年間を通じて開催される長丁場のリーグ戦を勝ち抜くには、ベンチメンバーを含めた総合力が不可欠だ。バルセロナではスペイン代表FWパコ・アルカセルやヴェルマーレンが活躍。さらに、開幕当初は控えだったブラジル代表MFパウリーニョがレギュラーへ昇格し、ゴールを量産している。対するレアル・マドリードでは、スペインU-21代表MFダニ・セバージョスが第6節アラベス戦で2ゴールを挙げる活躍を見せたが、控え選手の目立った活躍は見られない。昨シーズン、リーグ制覇の鍵となったローテーションは機能しておらず、“Bチーム”の貢献度は低い。

(5)ジダン監督 vs バルベルデ監督
 両指揮官の表情もチームの現状を反映している。昨年8月のスーペル・コパ・デ・エスパーニャ(スペイン・スーパーカップ)で完敗を喫した後、バルセロナに平穏をもたらしたエルネスト・バルベルデ監督は表情も柔らかい。一方でジダン監督は、ケパの補強を進めるクラブに明らかな不快感を示している。就任以来、レアル・マドリードに数々のタイトルをもたらしたジダン監督だが、今は不振の“責任者”へと変わり果て、今もなお解決策を提示できないでいる。

(6)ストライカーの出来
 今シーズンのリーガ・エスパニョーラでは、フランス人FWカリム・ベンゼマは2ゴール、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドは4ゴール、ウェールズ代表FWギャレス・ベイルも4ゴール。いずれも一桁にとどまっている。一方、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシは16ゴール、ウルグアイ代表FWルイス・スアレスは11ゴールを挙げている。“BBC”の合計得点数は、L・スアレス一人の数字にも届かない。チーム別に比較しても、バルセロナが48ゴールを挙げているのに対して、レアル・マドリードは32ゴールにとどまっている。欧州5大リーグにおいて、レアル・マドリードより多くの得点を奪っているチームは「22」もあるのだ。

(7)メッシ vs C・ロナウド
 C・ロナウドは昨年、バロンドールとFIFA最優秀選手賞(ザ・ベスト)の2冠を達成したが、今シーズンのリーガ・エスパニョーラでは沈黙したままだ。セルタ戦やバルセロナとの“エル・クラシコ”など、重要な試合でのパフォーマンスからも本調子でないことは明らかである。対照的に、メッシは開幕から大活躍。「エースはチームの調子のバロメーター」と言われるが、まさにそのとおりだろう。

(8)新戦力の適応
 ジダン監督は冬の補強を望んでいないが、一方で夏に獲得した新戦力を起用することもない。対するバルセロナは、セメドとパウリーニョを継続的に起用。さらにケガから復帰したフランス代表FWウスマン・デンベレと、今月加入が発表されたブラジル代表FWフィリペ・コウチーニョをピッチ上で目の当たりにする機会は今後増えるだろう。

(9)中盤力
 レアル・マドリードの不振の原因の一つが、中盤の機能低下だ。クロアチア代表MFルカ・モドリッチもドイツ代表MFトニ・クロースも、昨シーズンのレベルにない。コンディションの問題はともかく、両選手ともに本来のパフォーマンスを発揮できていないのは事実だ。一方のバルセロナでは、セルヒオ・ブスケツとアンドレス・イニエスタの“スペイン代表コンビ”が完全に復調を遂げた。

(10)ハングリー精神の欠如
 レアル・マドリードのOBであるアルバロ・ベニート氏は、現在のチームについてこう発破をかけた。「レアル・マドリードは、何も勝ち取れなかった時代のハングリーさやスピリットを取り戻さないといけない」。レアル・マドリードは昨シーズン、リーガ・エスパニョーラとチャンピオンズリーグ(CL)の2冠を達成。CLでは史上初の連覇を成し遂げた。しかし彼らは、満たされてしまったのだろう。数々の新記録と共にリーグ制覇を達成したモウリーニョ監督時代のレアル・マドリードも、翌シーズンに極度の不振に陥った。

(11)ケガ人の影響
 バルセロナはユムティティをケガで欠いたが、彼の不在は大きなダメージとならなかった。長期離脱を強いられていたデンベレについても同様である。一方、レアル・マドリードでは、出場停止処分を受けて開幕4試合を欠場したC・ロナウド、度重なる負傷に苦しんだベイル、心臓の問題で療養を強いられたカルバハルなど、主力不在時に勝ち点を取りこぼした。

(12)ホームゲームの成績
 バルセロナは今シーズン、本拠地カンプ・ノウで8勝1分け。勝利を逃したのは第14節セルタ戦だけで、ホームで稼いだ勝ち点(25)はリーグトップである。一方、レアル・マドリードは本拠地サンティアゴ・ベルナベウで5勝2分け2敗。ベティスとバルセロナに敗れ、バレンシアとレバンテ相手にドローに終わった。

(13)過去との決別
 C・ロナウドが思わず口にしたように、レアル・マドリードはスペイン代表FWアルバロ・モラタ、ポルトガル代表DFペペ、コロンビア代表MFハメス・ロドリゲスが所属した昨シーズンの方が良い戦力を抱えていた。そして、今もペペの守備力やモラタやJ・ロドリゲスの得点力を惜しむ声が絶えない。しかし、バルセロナの面々にブラジル代表FWネイマール(パリ・サンジェルマンへ移籍)を懐かしむ様子はない。彼らは自分たちの力を信じているのだろう。

(14)ファン
 今シーズンのカンプ・ノウでは空席が目立つことも珍しくない。だが、デンベレの復帰やコウチーニョの加入など、ファンを喜ばせるニュースは確かに存在する。昨シーズンはユヴェントス相手にCL敗退を喫した後、スタンドから健闘を称える拍手も贈られた。一方、サンティアゴ・ベルナベウが歓喜に沸くのはわずかな瞬間だけ。試合の大半は、ベンゼマを筆頭に絶えずブーイングや野次が飛んでいる。彼らはチームの現状に苛立ちを隠せない。

(15)エル・クラシコ
 優勝を占う両チームの直接対決は“勝ち点6”の価値がある試合であり、「シックスポインター」と呼ばれる。昨年12月に行われた“エル・クラシコ”もまさにそうだった。レアル・マドリードは勝てば勝ち点差を「8」に縮めることができたが、ホームで敗れ、差は「14」にまで広がった。レアル・マドリードに大きな衝撃を、バルセロナにはさらなる自信を与える結果だった。

(16)未消化試合
 現在、勝ち点差は「16」まで広がったが、FIFAクラブワールドカップに出場したレアル・マドリードには1試合未消化の状態である。とはいえ、延期となっているレガネス戦に勝ったとしても、13ポイントの差がある。もちろん、同試合での勝利は保証されておらず、16ポイント差は変わらない可能性すらある。

(記事/Footmedia)

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