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乾は“絶不調”エイバルの救世主になれるか “外弁慶”レアルの本拠に乗り込む

2017.10.20

[写真]=ムツ カワモリ

 日本代表FW乾貴士が所属するエイバルは、22日に行われるリーガ・エスパニョーラ第9節でレアル・マドリードと敵地で対戦する。

 エイバルにとっては第5節バルセロナ戦(1-6)以来となる大一番だが、彼らは今、大スランプに陥っている。開幕8試合を終えて、2勝1分5敗。降格圏と1ポイント差の勝ち点7で、16位に沈んでいる。さらに3得点は、開幕5戦連続無得点を記録したアラベスと並ぶリーグワーストタイ。17失点も、ラス・パルマス、マラガに次ぐワースト2位タイと、攻守において歯車がかみ合っていない。

 2014-15シーズンにリーガ1部初参戦を果たしたクラブは、過去3シーズンで18位、14位、10位と上昇カーブを描いてきた。その実績が評価されて、スペイン紙『マルカ』が開幕前に行ったアンケートでは“ヨーロッパリーグ出場圏を狙えるチーム”の候補入り。1桁順位や欧州カップ戦出場権獲得は、手の届かない目標ではなかった。しかし、いざ蓋を開けてみると、チームは勝ち星を挙げられず、1部でのクラブ史上ワーストの序盤戦となっている。

 躓いた原因はいくつかある。地元紙で挙げられているのは、「補強の失敗」、「ケガ人続出」、「主力の不調」、「一本調子なプレースタイル」など。指導者キャリア20年以上を誇るホセ・ルイス・メンディリバル監督も手をこまねいているわけではなく、前節デポルティーボ戦では5バックを導入し、守備のテコ入れを図った。結果はスコアレスドローと一定の成果を出したが、ケガから復帰したばかりのDFリーダー、イバン・ラミスが再び負傷。約2カ月の離脱が決定するなど、運にも見放されている状況だ。

 そのデポルティーボ戦で、乾は代表戦の長旅を考慮されて招集外に。開幕からのスタメン出場は7試合でストップした。レアル・マドリード戦では先発復帰が濃厚だが、出場すればサンティアゴ・ベルナベウで初めてプレーすることになる。初の舞台で、苦境にあえぐチームを救うことができるのか。乾には、まさに救世主たる活躍が求められている。

 対するレアル・マドリードも、シーズン開幕前の“1強予想”を裏切るスタートとなった。前節ヘタフェ戦(2-1)に勝利して、今シーズン初の3連勝をマーク。アトレティコ・マドリード戦でドロー(1-1)に終わった首位バルセロナとの勝ち点差を「5」に縮め、3位まで順位を挙げたが、まだまだ本調子とは言い難い。

 とりわけホームでの取りこぼしが目立ち、17日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)・グループステージ第3節トッテナム戦でもドロー(1-1)。今シーズンここまでの公式戦、ホームでは7試合で3勝(3分1敗)、対するアウェイでは6戦全勝と、想定外の“外弁慶”ぶりにジネディーヌ・ジダン監督も頭を抱えている。さらにチームは、昨シーズン同時期に比べて得点数が「-14」と、決定力不足にも悩まされており、絶不調のエイバルにも付け入る隙は十分にある。

 なお、エイバルは昨年10月に行われたサンティアゴ・ベルナベウでの前回対戦(1-1)で、レアル・マドリード相手に初ゴールをマーク。さらに、バルセロナとアトレティコ・マドリードを含めた3強相手に、リーガ1部では初めてとなる勝ち点を挙げた。

 エイバルが波乱再現で浮上のキッカケを掴むのか。それとも、逆転でのリーグ連覇を狙うレアル・マドリードが王者の貫録を見せつけるのか。少なくとも、予定調和の幕引きとはならなそうだ。

記事/Footmedia

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