バルサ、ユムティティの流出は防げるのか? 違約金は“わずか79億円”

サミュエル・ユムティティ

不動のセンターバックになりつつあるユムティティ [写真]=Getty Images

 今年夏の移籍市場ではブラジル代表FWネイマールをパリ・サンジェルマン(PSG)に引き抜かれたバルセロナだが、今度はフランス代表DFサミュエル・ユムティティの流出阻止は大丈夫なのかとの不安が密かに浮かび上がっている。

 昨年夏にリヨンから加入したユムティティは、期待を上回るほどの活躍でアルゼンチン代表MFハビエル・マスチェラーノからポジションを奪い、今ではスペイン代表DFジェラール・ピケとの不動のセンターバックのコンビを形成している。

 しかし、チーム指折りの高いパフォーマンスにも係らず、契約解除に伴う違約金は6000万ユーロ(約79億2000万円)と、天文学的な数字が飛び交う現在の移籍市場においては“割安銘柄”となる。当然ながらヨーロッパの多くのビッグクラブがこの状況に目を光らせており、とりわけPSGが熱視線を注いでいるという。ネイマールを獲得した際には2億2200万ユーロ(約293億0000万円)をつぎ込んだPSGからすれば、バルセロナでもフランス代表でもレギュラーを張るユムティティが“わずか6000万ユーロ”ということになるのだろう。

 現時点ではユムティティに移籍の意思はないと見られており、バルセロナにとって問題が生じている訳ではない。だが、状況を考えれば違約金を増額しなければならないのは自明の理だ。また、ネイマールの一件もあるだけに心配するに越したことはない。宿敵レアル・マドリードが主力流出の防衛策として違約金を軒並み7億ユーロ(約924億円)以上に変更しているように、バルセロナも条件見直しのためにユムティティとの契約延長に動くのか、シーズンが深まるに連れて注目が高まって行きそうだ。

文=北村敦

モバイルバージョンを終了