バルセロナの2017-2018シーズンは、ブラジル代表FWネイマールのパリ・サンジェルマン移籍で幕を開けた。チームは新たなトリデンテを完成させるべく、フランス代表MFウスマン・デンベレと契約結んだが、リーガ・エスパニョーラ開幕4試合目で離脱してしまう。
今シーズンここまでリーガ7試合、チャンピオンズリーグ(CL)2試合、スーペルコパ・デ・エスパーニャ2試合の計11試合を戦ってきたバルセロナ。対戦相手の戦術や戦力に応じて、エルネスト・バルベルデ監督はアルゼンチン代表FWリオネル・メッシとウルグアイ代表FWルイス・スアレスのほかに、7人の選手をFWの位置で試してきた。負傷したデンベレのほか、スペイン代表FWジェラール・デウロフェウ、同代表MFデニス・スアレス、同代表DFアレイクス・ビダル、同代表FWパコ・アルカセル、同代表MFセルジ・ロベルト、ポルトガル代表MFアンドレ・ゴメスである。
シーズン初戦のスーペルコパ第1戦、指揮官が起用したのはデウロフェウだった。この試合に敗れたバルセロナは、巻き返しを図る第2戦でメッシとスアレスの2トップを試したが、勝利には至っていない。リーガ第1節ベティス戦で再びピッチに戻ったデウロフェウは、左サイドで出場したアルカセルとともに4-2-3-1フォーメーションで活躍した。
しかし、バルベルデ監督はデウロフェウのプレー内容に満足しなかったようで、また別の選手を起用し始める。まず最初にピッチに送り込んだのはビダルだった。しかし指揮官はビダルのディフェンスの動きに不満を感じてメンバーから外した。次のCLユヴェントス戦にはデンベレをデビューさせたものの、続くリーガ第4節ヘタフェ戦での負傷でバルベルデ監督はプラン変更を余儀なくされる。
リーガ第5節エイバル戦、監督はルイス・スアレスに休息を与え、左サイドにD・スアレス、右サイドにデウロフェウを起用。メッシは「9番」の位置に置かれた。この戦術は上手く機能し、交代で入ったビダルもメッシのゴールをお膳立てしている。次の第6節ジローナ戦ではスアレスがピッチに戻り、監督はトリデンテを完成させるべく再びビダルを起用。オウンゴールの起点となるなど、勝利に大きく貢献した。
このときは次のCLスポルティング戦でデウロフェウの起用が予想されていたが、バルベルデ監督が選んだのはセルジ・ロベルトだった。ロベルトは直前のジローナ戦でメンバー登録から外されていたが、その影響を感じさせないプレーで自身のユーティリティー性を再び証明している。またビダルがジローナ戦に続き再び途中交代でプレーした。
1日に行われた第7節では、好調を維持するビダルが先発に戻される。スタメンに名を連ねたD・スアレスは、メッシのゴールもアシストし、指揮官に向けてアピールに成功した。
これからもタイトなスケジュールで続いていくシーズン。その起用方法を見れば、バルベルデ監督が合格点を与えた選手は徐々に明らかになっていくだろう。
(記事提供:ムンドデポルティーボ日本語版)