批判が称賛に変わった瞬間…予想外のヒーローになったパウリーニョ

バルセロナ

バルサへ移籍したパウリーニョ(15番) [写真]=Pep Morata

 今夏バルセロナが獲得したブラジル代表MFパウリーニョが、自分の名前を本拠地カンプ・ノウに響かせるまでに必要だったのは、途中出場数回と、たった1試合の先発出場だけだった。

 中国リーグという所属先、29歳の年齢、そして高額な移籍金。当初、パウリーニョの獲得は批判的なものばかりだった。しかしシーズンが開幕すると、バルセロナに欠かせない存在であることが分かり、すでにファンの信頼も得ている。

 エイバル戦で初めてフル出場したパウリーニョは、今シーズンここまでリーガ・エスパニョーラ122分間、チャンピオンズリーグで13分間プレーしている。この限られた出場時間で2ゴールを決めただけでなく、ヘタフェ戦ではチームに貴重な勝ち点3を与え、エイバル戦ではゴールショーの火付け役になった。

 広州恒大からやってきたMFには力強さ、中盤からの得点能力、エイバル戦でも披露した空中戦の競り合いなど、今までのチームに欠けていたものを備えている。

ピッチで躍動するパウリーニョ [写真]=Getty Images


 バルセロナに加入してまだ1カ月強。チームメイトからの信頼もすでに勝ち取っているようだ。特に、アンドレス・イニエスタ(スペイン代表MF)やリオネル・メッシ(アルゼンチン代表)らチームリーダー、そしてルイス・スアレス(ウルグアイ代表FW)をはじめとするアイコンから非常に高く評価されている。ピッチでゴールを祝福し、同選手を褒め称えるコメントを寄せるだけではなく、ロッカールームやバルセロナの街に一日も早く慣れるよう、手厚くサポートを行っているという。

 スアレスやメッシが、バルセロナ近郊のガバやカステルデフェルスに住んでいるのに対して、パウリーニョはカンプ・ノウ近くのホテルに滞在することを選択した。先週末、そのホテル暮らしもついに終わり、妻と愛犬ボロタと共に、旧ブラジル代表FWネイマール邸の近くにあるバルセロナの高級住宅エリアに引っ越している。

 また、自分の原点に感謝の気持ちを忘れない人間のようだ。コリンチャンスへ移籍する前に在籍していたCAブラガンチーノでの恩師マルセロ・ヴェイガ氏によると、自分がプレーしたチームのユニフォームをヴェイガ氏にプレゼントするという約束を、パウリーニョは今も守り続けているという。

(記事提供:ムンド・デポルティーボ日本語版

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