今季のバルサは歴代1位？　クラブ史上初を記録したデータとは…

　リーガ・エスパニョーラ開幕から3試合で勝点9を獲得したチームは珍しくないだろう。しかし、それを無失点で達成したのは、今シーズンのバルセロナが初めてである。これまでバルセロナが開幕3連勝を飾ったのは通算16回で、そのうちの8シーズンで優勝を果たした。

　2017－18シーズンのリーガは第3節までが終わった。エルネスト・バルベルデ監督率いるバルセロナは、1928－29シーズンからの歴史の中で最も優れた結果を、目に見えるデータとして出した。

　まず開幕3連勝自体は、確かに優れた成績ではあるものの特別珍しいものではない。バルセロナがリーグ開幕3連勝を飾ったのは、今シーズンを含めて通算17回目のことである。しかし、今回の開幕3連勝が特別な理由がある。そのキーワードは”無失点”と”得失点差＋9″だ。

　第1節ベティス戦に2－0、第2節アラベス戦に0－2、第3節エスパニョール戦に5－0で勝利したバルセロナ。クラブの歴史の中で、第3節終了時に無失点を続けていたことは過去3回ある（引き分けを含むので勝ち点9は獲得していない）が、そのうち1984－85シーズンのテリー・ヴェナブルズ監督時代と2014－15シーズンのルイス・エンリケ監督時代の2回でリーガ優勝を果している。

　今シーズンの開幕3連勝の特徴は、その得失点差にもある。第3節終了時の得失点差＋9は、2013－14シーズンに1度だけ達成したことがあった。このときは11得点2失点だった。

　今シーズンここまでの結果を受けて、ドレッシングルームやスタッフが何かを論じようとすることは無い。”良いスタートが切れたのは素晴らしい”くらいの気持ちだ。これらのデータは楽観主義の原動力である。今夏の移籍市場に苦しんだことで、バルセロナにとって厳しいシーズンを予想していた人間は多かったが、少なくとも現時点ではその兆候とは矛盾する結果が出ている。

　過去、バルセロナが開幕3連勝を飾った16回のうち、8シーズンはリーグ制覇を経験した。ちなみにバルセロナが開幕3連勝した16回のシーズンのうち、レアル・マドリードが優勝したのは1960－61シーズンのミゲル・ムニョス監督時代と、最後まで接戦が続き”clavo ardiendo（焼けた釘）”と呼ばれた2006－07シーズンのファビオ・カベッロ時代のたった2回だけだ。

　1995－96シーズン、スペインに勝点3点制のシステムが導入されてから、第3節終了時点でバルセロナとレアル・マドリードの勝ち点に大きな差が出たのは、過去2回。2012－13シーズンのマドリードは勝ち点4、2014－15シーズンは勝点3を手に入れるのがやっとだった。現在、1勝2引き分けのレアル・マドリードと3勝のバルセロナとの勝ち点差は4である。

　リーグの勝点の採点方法が勝利2ポイント、引き分けの1ポイントだった時代、現在の状況に近かったのは1990－91シーズンだった。当時、バルセロナは3連勝で勝点6、一方のマドリードは2勝1敗で勝点4。ヨハン・クライフ監督率いるバルセロナが、リーグを4連覇することになる最初のシーズンだ。

（記事提供：ムンド・デポルティーボ日本語版）