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レアルのジダン監督、獲得内定報道の逸材を知らず…「それは誰?」

2017.05.11

レアル加入内定報道もあるヴィニシウス・ジュニオール(左)について、ジダン監督(右)が質問を受けた [写真]=LatinContent/Getty Images、Getty Images

 ブラジルの将来を担う逸材と目されているU-17同国代表MFヴィニシウス・ジュニオール(フラメンゴ)の獲得が内定したと報じられているレアル・マドリード。ところが、肝心のジネディーヌ・ジダン監督が、“ニュー・ネイマール”とも称される同選手のことを知らなかったという。

 ジダン監督は、10日に行われたチャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグの前日会見でヴィニシウス・ジュニオールについての質問を受け、思わず「誰だそれは?」と返答してしまった。その後、一瞬考える素振りを見せ「彼のことは知っている。だが、個人的には面識がないと言うことだ」と弁明したジダン監督だが、時すでに遅し。さらに、「明日の試合のことだけを考えたいので、この件については質問されても返答は控えさせてもらう」と“逃げの一手”を打つなど、指揮官がクラブの選手獲得を把握していなかったことが、白日のもとに晒される結果となった。

 なおレアル・マドリードは、16歳のヴィニシウス・ジュニオールを獲得するために、契約解除に必要な違約金として設定されている3000万ユーロ(約37億2000万円)を優に超える4500万ユーロ(約55億8000万円)をフラメンゴに提示している模様。今年3月に行われたU-17南米選手権で得点王と最優秀選手に輝いたものの、所属するフラメンゴではトップチームデビューを果たせていない同選手の獲得へ、巨額の移籍金を用意している。

 宿敵バルセロナなどのビッグクラブがマネーゲームを避けて争奪戦から撤退する中で、レアル・マドリードヴィニシウス・ジュニオールの獲得について、すでにクラブ間合意にこぎつけたと見られている。さらに、一足先に合意に達していた同選手のメディカルチェックも済ませ、移籍成立はサインを残すのみとなっているという。

 現場の最高責任者である監督に何の相談もなく選手の獲得や放出が行われるというのは、通常のクラブでは考え難いことだ。しかし、フロレンティーノ・ペレス会長が絶対的な権力を握るレアル・マドリードでは珍しい話ではない。ジダン監督も今回の件に関して驚きはないことだろう。

文=北村敦

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