セットプレーで無類の強さを見せるセルヒオ・ラモス [写真]=Getty Images
レアル・マドリードの元アシスタントコーチが、同クラブに所属するスペイン代表DFセルヒオ・ラモスのセットプレーでの攻撃参加における強さの秘密について明かした。大手メディア『ESPN』でのインタビュー内容を引用する形で、スペイン紙『アス』が報じている。
S・ラモスは今シーズン、公式戦10ゴールを記録。ウェールズ代表FWギャレス・ベイルよりも多い、チームで4番目の得点数だ。特にセットプレーの強さは特筆すべきものがあり、ヘディングシュートで何度もゴールネットを揺らしてきた。
セルヒオ・ラモスが2005年の夏にセビージャからレアル・マドリードに移籍した当時、ヴァンダレイ・ルシェンブルゴ監督の下でアシスタントコーチを務めていたパウロ・カンポス氏は、同選手のセットプレーの強さについて、不断の努力と類まれなるセンスがあったと明かしている。
「チームの練習が終わった後、セルヒオ・ラモスはグラウンドに残って、イケル・カシージャス、ロナウド、デイヴィッド・ベッカムらとFKやシュートの練習を行っていた。そうした居残り練習は、毎週少なくとも3回は行われていたし、1回あたり40分はやっていたね。彼はいつも一流選手から学ぼうとしていたんだ」
「彼は背がそれほど高くない。だが、ボールを捉えるタイミングが抜群で、とても賢いんだ。彼のジャンプ力は素晴らしい。ボールがどこに落ちてくるか、いつも把握している。『しかるべき時に、しかるべきポジションにいること』というフレーズがあるけれど、セルヒオの場合はそれに全く当てはまるわけではない。彼自身がボールを呼び込んでいるようだね」
カンポス氏はそう語ったうえで、セットプレーでセルヒオ・ラモスを止める方法について、次のように持論を述べた。
「セットプレーで彼を止められるか? かなり難しいだろう。対戦相手の監督なら、まずマークすべきはセルヒオ・ラモスだと分かっているはずだ。クリスティアーノ・ロナウド、カリム・ベンゼマ、ペペなどセットプレーに強い選手は他にもいるが、ラモスはその象徴的存在だ。彼を密着マークする選手だけでなく、彼のところまでボールが届かないようにするための選手が必要になる。エリア内で自由な動きができないように対策を取っても、それはなかなか難しいことだ」
なお、S・ラモスはレアル・マドリード加入後、ここまでリーグ戦通算49ゴールを記録。次の得点で50ゴールの大台に到達する。18日に行われるリーガ・エスパニョーラ第32節スポルティング・ヒホン戦、あるいは23日に行われるバルセロナとの“エル・クラシコ”で、再びセットプレーから得点を挙げることになるのか、注目が集まる。
(記事/Footmedia)
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