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存在意義問われる“BBCトリオ”、ナポリ戦でのC・ロナとベイルのパス交換はゼロ

2017.03.09

レアル・マドリードの“BBCトリオ”(左からベイル、C・ロナウド、ベンゼマ) [写真]=Getty Images

 チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦でナポリを退け、7シーズン連続で準々決勝に進出したレアル・マドリードだが、その一方で“BBCトリオ”こと、フランス人FWカリム・ベンゼマ、ウェールズ代表MFギャレス・ベイル、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドの3トップへの風当たりが強まっている。

 ホームでのファーストレグもアウェーでのセカンドレグも3-1で制すなど、スコアだけ見れば余裕でナポリを下したようにも映るレアル・マドリード。だが、セカンドレグでは先制点を許し、もう1点奪われると敗退という展開を強いられながら、主将のスペイン代表DFセルヒオ・ラモスの2点に絡む活躍により危機を脱出するという内容だった。さらに途中出場の同FWアルバロ・モラタもゴールを決める中、完全に不発に終わった“BBC”トリオはその存在意義を問われている。

 とりわけC・ロナウドとベイルの連係の無さは酷く、UEFA(欧州サッカー連盟)の公式記録によると、ナポリとのセカンドレグでは試合を通じて1本もパス交換が行われなかったという結果が出ている。両選手がそれぞれ反対のサイドを中心にプレーすることや、ベイルが68分で交代したことを考慮したとしても、これは異常と言わざるを得ない。また、C・ロナウドとベンゼマの間でも1本、ベイルとベンゼマの間でも2本と、3選手の間でのパス交換もわずか3本に止まっている。

 この試合、C・ロナウドは合計17本のパスを通しているが、ベンゼマへの1本を除く16本の内訳は、MFトニ・クロースに7本、DFマルセロに5本、FWルーカス・バスケスに3本、MFカゼミーロに1本となっている。

 これに対し、ベイルは合計19本のパスを通しているが、ベンゼマへの2本を除く17本の内訳は、DFダニエル・カルバハルに6本、MFルカ・モドリッチに4本、MFトニ・クロースおよびMFカゼミーロに3本ずつ、DFペペに1本となっている。

 ここに来て厳しさを増している“BBCトリオ”への批判について、ベンゼマは「苦戦すると必ず僕たち3人のせいにされる」と不満を漏らしている。しかし、今シーズンの公式戦で3選手が揃って先発した11試合では1度もクリーンシートが無いなど、攻撃面での物足りなさだけでなく守備面への悪影響も指摘されている。

 いずれにしても、ナポリとのセカンドレグに関しては文句を言えた義理ではないだけに、 注目を浴びるのが宿命付けられた“BBCトリオ”には、批判を喝采に変えるだけの奮起に期待したいところだ。

文=北村敦

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