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古巣のファンに苦言を呈するカシージャス「ロナウドへのブーイングは理解できない」

2017.01.31

ホームのファンからブーイングを受けるC・ロナウド [写真]=Getty Images

 レアル・マドリードの前主将で、現在はポルトに所属する元スペイン代表GKイケル・カシージャスが、サポーターとの関係悪化を伝えられているポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドについてコメントした。

 今シーズン、公式戦25試合で20ゴールを挙げているC・ロナウドだが、出場試合数以上のゴール数を記録してきた過去5シーズンに比べて決定力が落ちており、サポーターから度々批判を浴びている。この状況にフラストレーションが募ったのか、1月29日に本拠地サンティアゴ・ベルナベウで行われたレアル・ソシエダ戦では、ボールロストやシュートミスの度にブーイングを浴びせ続けてくるファンに対し、数度に渡り汚い言葉で罵り返したことが話題となっている。

 レアル・マドリード時代に自身も執拗なブーイングを浴びた経験を持つカシージャスは、スペインのラジオ局『Onda Cero』のフットボール番組とのインタビューで、C・ロナウドが直面するスターの宿命に言及しながらも、一部サポーターの対応に苦言を呈した。

「C・ロナウドは、多くを稼ぐのと同時に多くを求められる選手だ。それはレアル・マドリードに加入した初日から凄かったが、今では一段と加熱している。バルセロナのメッシとともに世界最高の選手に君臨している彼には、それだけの責任が伸し掛かっているということだ。しかし、1人の選手に何故そこまで要求するのか、執拗にブーイングを浴びせるなど、マドリディスタとしては理解できない。レアル・マドリードは半年前には欧州王者に、1カ月前には世界王者に輝いたばかりだ。悪いことなど殆どなく、良いことばかりのはずだ」

 カシージャスはその一方で、自身の過去の経験に基づきC・ロナウドにアドバイスを送っている。

「僕の場合は、自分よりも他の選手を好むサポーター集団が1つあった。スタンドを振り返って彼らに暴言を吐いたことは後悔している。そういったことが起きないよう、クラブはクリスティアーノを守るべきだ。とはいえ、彼はベルナベウというスタジアムを良く理解しているし、あらゆる状況に対処できるほど成熟している。世界最高の選手として、今の自分を越えて行けるはずだ」

 そのC・ロナウドだが、レアル・ソシエダ戦では最終的には1ゴール1アシストを挙げ、ブーイングを浴びせて来たファンを黙らせている。これまでも幾度となく苦境を乗り越えて来ているだけに、今後も周囲の雑音はプレーでシャットアウトし、批判を称賛に変えて行くことだろう。

文=北村敦

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