【インタビュー】指宿洋史（アルビレックス新潟）「またいつかスペインでプレーしたい」

かつてスペイン国内の5クラブを転戦し、セビージャ時代の2012年にはトップデビューも果たしたFW指宿洋史。WOWOW放送のリーガ・エスパニョーラ第17節レアル・ソシエダ対セビージャ戦の解説を終えたばかりの彼に、かつてプレーした経験から見たリーガ・エスパニョーラについて、そして来るJリーグの新シーズンに向けて、話を聞いた。

インタビュー・文＝志原 卓
写真＝志原 卓、ゲッティ イメージズ
取材協力＝WOWOW

本日は、試合の解説お疲れさまでした。セビージャは指宿選手がかつてプレーしていたクラブのひとつですが、試合を見ていかがでしたか？

指宿洋史（以下、指宿）　（当時、下部組織で共にプレーしていた）セルヒオ・リコが今、トップの正GKを務めていたのでとても懐かしかったですね。もちろん、セビージャのホームスタジアムも懐かしく思いましたよ。

リーガ・エスパニョーラでは現在、清武弘嗣選手（セビージャ）と乾貴士選手（エイバル）がプレーしています。リーガでのプレー経験がある指宿選手から見て日本人選手が活躍するためにはどんなことが必要だと思いますか。

指宿　ボールを持っていない時にどれだけハードワークできるかという点は、リーガではかなり重要視されていると思います。その点が優れていれば活躍できる選手がもっといたかもしれないとは感じますね。

スペインでは選手がボールを保持している時にどんなプレーができるかが特に重視されるイメージがありましたので、それは意外に思えます。オフ・ザ・ボールの動きがオン・ザ・ボールと同じくらい大事だというのは盲点かもしれません。

指宿　ただ、それはリーガだけでなくて他の国のリーグでも同じだと思います。ボールを持っている時に何ができるかに目が行きがちですが、持っていない時こそ重要です。（日本人選手には）そういった部分が至っていないケースがあったのかもしれません。

今シーズンのリーガはレアル・マドリードが首位でセビージャとバルセロナが追う展開となっています（第17節終了時点）。今後はどうなるか、ご希望も含めて展望があればお聞かせください。

指宿　毎節リーガの試合を見れていないこともありますので予想は難しいですね……。ただ、僕個人としてはバルセロナのサッカーがとても好きなので、バルセロナにはがんばってほしいとは思っています。とは言え、レアルはレアルで応援していますよ（笑）。

ここからはご自身について聞かせてください。アルビレックス新潟での昨季を振り返っていかがですか？

指宿　チームとしても、個人としても、非常に悔しい一年でした。

昨季は残留争いに巻き込まれて、通常のセンターフォワードではなく左サイドで起用されるなど、難しい状況だったと思います。

指宿　昨年はチームの戦い方の中で自分に求められた役割がそうであったので、それに応えたいという思いでした。得点のチャンスがなかったわけではないので、自分が決めていれば試合の流れも変わったとは思いますね。

昨季はJ1リーグで21試合1得点。指宿本人も「非常に悔しい一年」と振り返る [写真]=Getty Images

来る新シーズンに向けて抱負をお聞かせください。

指宿　まずはチームとして、ひとつでも勝利を挙げていきたいです。

ご自身の具体的な目標はありますか？

指宿　まずはチームが勝つことが大事です。その上で、自分が少しでも多くのゴールを決めることができたら、ベストかなと思います。

指宿選手はスペインでプレーしていた頃から日本代表への思いを口にされていましたが、代表入りについてはどのように考えていますか？

指宿　もちろん、その気持ちは今でも持っていますし、目標でもあります。ただ、まずは自分のチームで試合に出て、少しでもゴールを取ることが大事だと思います。

日本代表では長身FWが不足していると言われます。そういう中で、指宿選手のようなタイプの選手を求める声もありますが、ご自身もその点は意識されていますか。

指宿　もしそういう声があるならば、それはありがたいですね。

最後に、いつかリーガでプレーしたいという思いはありますか。

指宿　ヨーロッパでプレーしたいという気持ちはあります。その中で可能であれば、またいつかスペインでプレーしたいですね。

今後の代表入り、そして、リーガ復帰の夢、それに向けて、まずはJリーグで、新潟で素晴らしいシーズンを送れることをお祈りしています。

指宿　ありがとうございます。

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