2013.12.19

EUがレアルやバルサなどスペイン7クラブを調査…政府が税率などを優遇か

フリーライター&フォトグラファー。スペインで活動中。

文=座間健司

 EU(欧州連合)がスペインのバルセロナ、レアル・マドリード、アスレティック・ビルバオ、バレンシア、オサスナ、エルチェ、エルクレスの7クラブを調査すると発表した。スペイン政府がサッカークラブを公的措置として税率など優遇しているのではないか、公平な競争を保証するEU法に反していないか、などの調査を始めているという。

 1つ目はレアル・マドリード、バルセロナ、アスレティック・ビルバオ、そしてオサスナが他のプロクラブよりも低い法人税率で優遇されているというものだ。30パーセントの税率がかかるところを25パーセントと優遇されていた。

 2つ目は13年前にレアル・マドリードとマドリード市の土地の交換についてだ。土地の交換については明らかにクラブ側に利益があったというもので、レアル・マドリードは土地を市に提供したが、その土地の評価額を高く見積もり、市が買ったというものだ。そんな市のクラブへの優遇について調査するという。

 そして3つ目はバレンシア州の3つのクラブについて。バレンシア、エルチェ、エルクレスの融資を公的機関が保証したことだ。

 これらがEU法に反していると目され、調査されている。普通の企業ならば潰れていてもおかしくないほどの赤字を生んでいるサッカークラブ。選手の移籍金、サラリーが高騰し、人件費も莫大だ。給料の未払いは日常茶飯事で、負債も多い。だが、サッカークラブは潰れない。それは市民の大切な娯楽であり、自分たちの街を代表する誇りであり、生活に欠かせないものだからだ。だから地方自治体、ひいては政府が彼らを優遇、もしくは救済しようとするから財政は火の車でも潰れない。

 一方、一般社会に目を移せば、スペイン国内では経済危機が深刻で多くの企業が潰れ、多くの失業者を出している。だがいくら負債を抱えようが、サッカークラブは潰れない。それは市町村の自治体や団体がサポートしていたからだ。またそれに気づきながらも生活が苦しい住民はサッカークラブだからと何も声をあげなかった。

 しかし、EUが不健全な経営を続けているクラブを調査すると発表。何という皮肉だろうか。自分たちで自覚していながらも、歪んでいることを他人にずばりと指摘されてしまったのだ。地元紙はバレンシア州の3クラブの件がEU法に反していると何らかの措置を受ける可能性が高いと伝えている。どちらにしろ、EUの調査は歪んだ経営を続けているスペインのクラブ、社会への大きな警鐘となるに違いない。

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