
昨シーズン、ジョゼ・モウリーニョ前監督が引き起こしたGK論争に関して、元スペイン代表GKディエゴ・ロペスをリーガ・エスパニョーラで、スペイン代表GKイケル・カシージャスをチャンピオンズリーグで起用するという解決策をカルロ・アンチェロッティ新監督が打ち出したレアル・マドリード。
しかし、開幕ダッシュに失敗したリーガ・エスパニョーラにおいて、チームは7試合のうち6試合で失点を喫しており、ディエゴ・ロペスに直接の原因がある訳ではないものの、流れを変えるためにカシージャスを起用すべきとの論調を展開するメディアも出てきている。
そんな中、これまでレアル・マドリードを2度に渡り指揮し、いずれのシーズンでもリーガ・エスパニョーラ王者に導いた、現ロシア代表監督のファビオ・カペッロ氏が、スペインのラジオ局『Onda Cero』のフットボール番組とのインタビューで、両選手のローテーションに疑問を呈した。
「カシージャスもディエゴ・ロペスも素晴らしいGKだ。しかし、1人がチャンピオンズリーグでプレーし、もう1人がリーガでプレーするというローテーションには理解に苦しむ。GKというものはMFのように頻繁に変更することはできない。それほどデリケートなポジションなのだ。自分もかつてチームに優秀なGKを2人抱えたことがあるが、そのうち1人を選ぶのは難しかった」
一方、レアル・マドリードの夏の移籍市場での動きに関して質問されたカペッロ氏は、トッテナムから獲得したウェールズ代表MFギャレス・ベイルについては、「彼は素晴らしい選手だ。しかし、ベストコンディションを取り戻し、アンチェロッティ監督がやろうとしているフットボールを理解する必要がある」と課題を挙げ、その反動でアーセナルに放出したドイツ代表MFメスト・エジルについては、「レアル・マドリードは失敗を犯した」と明言している。