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プレミアリーグ、ベーリー氏らのチェルシー買収を今週中にも承認か

2022.05.17

[写真]=Getty Images

 トッド・ベーリー氏らが率いるグループによるチェルシー買収は、まもなく成立するようだ。17日にイギリス紙『テレグラフ』が報じた。
 
 チェルシーは2003年からロシア人オーナーのロマン・アブラモヴィッチ氏によって所有されてきた。しかし、ロシア・ウクライナ情勢の影響に鑑み、同氏は今年3月2日にクラブ売却の意思を表明。多数の投資家が買収に関心を示したが、ベーリー氏らが率いるオーナーグループが、今月7日にチェルシーとクラブ買収の条件で合意していた。

 ベーリー氏のグループはプレミアリーグが設けているオーナー・ディレクターの適合審査をクリアすると見られており、プレミアリーグは今週中にも買収を承認する見込みだという。また、買収プロセスにおける必須条件の「クラブ売却による利益をアブラモヴィッチ氏が得ないこと」についても、チェルシーと英国政府の間で調整が進んでいるようだ。

 アブラモヴィッチ氏は英国政府から資産凍結などの制裁を科されており、クラブ売却から利益を得ることができない。そのため、売却による収益は全額、ウクライナ支援の寄付に充てられる予定。25億ポンド(約4033億円)の資金を管理する財団の設立は、かつてユニセフ(国際連合児童基金)の英国協会でエグゼクティブ・チーフを務めていたマイク・ペンローズ氏に任されている。

『テレグラフ』紙によると、ペンローズ氏は英国政府に対し、アブラモヴィッチ氏とその関係者がクラブの売却から利益を得ないことを約束するなど、慈善事業の仕組みについて詳細な説明を行ったという。ペンローズ氏は同紙の取材で次のようにコメントしている。

「この取引で金銭的利益を得る人物は誰もいません。私は彼(アブラモヴィッチ氏)に会ったことも話したこともありません。彼ら(チェルシーのブルース・バック会長とアブラモヴィッチ氏の広報担当者)は、私がユニセフUKのCEOやサッカー・エイドの会長を務めていたことから、私に連絡を取ってきたのです」

「売却が成立した時に、政府がすぐに資金を基金へ振り込んでくれることを望んでいます。私が本当に心配しているのは、多くの命を救うことができるのに、政治とコミュニケーションが長引き、ウクライナの苦しみが増すことです」

 チェルシーに現在与えられている特別な営業ライセンスは、今月31日で失効する。ベーリー氏のグループはその前に、買収を可能にする合意が当事者間でなされるのを待つ必要がある。

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