
ウィコム・ワンダラーズ(イングランド3部)に所属するイングランド人FWアデバヨ・アキンフェンワが、人種差別を受ける選手たちを支援する慈善団体を2020年に設立するようだ。イギリスメディア『ESPN』が17日に報じている。
37歳のアキンフェンワはこれまでトップリーグでプレーした経験こそないものの、その名を知る人は多いだろう。というのも、人気ビデオゲーム『FIFA』シリーズで「世界最強」たる異名を持つからだ。100キロを超える超人的なフィジカルは、14年連続で全選手の中でトップの能力値を叩き出している。
「FIFAは僕を見たことのない世界に連れて行ってくれたんだ。そこで対戦した人は、ゲームをプレーするだけで僕が誰なのかを知ってるんだよね」と知名度の向上を自身も理解している。
アキンフェンワが現実のフットボールで脚光を浴びたのは2015年のFAカップ3回戦。リヴァプールを相手に同点ゴールを記録したことで多くの注目を集めた。「今でもその試合のことをチームメイトとも、ファンとも、リヴァプールの選手とも話すんだ」と記録にも記憶にも残っていたようだ。
現在、サッカー界の“ビースト”は人種差別という大きな問題と戦っている。自身も差別を受けた経験があった中で、2020年に「Beast Mode State of Mind charity」という慈善団体の設立に動いている。「年を重ねるに連れて多くの人々と出会い、話し合ってきた。慈善団体の立ち上げにふさわしい時が来たんだ」とコメントしている。