2018.12.06

下部組織出身の有望株たちの今 ~リヴァプール編~

リヴァプール
リヴァプールの下部組織で育った選手たち [写真]=Getty Images
「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

 欧州トップクラブの下部組織で育ち、“期待のホープ”と称された選手たちの現況を紹介するシリーズ。第8回目は、スティーヴン・ジェラード氏やジェイミー・キャラガー氏、またロビー・ファウラー氏ら地元出身のレジェンドを数多く輩出してきたリヴァプール編をお届けする。

*2013年以降にクラブの下部組織に在籍した選手を対象とした
*カッコ内は(生年月日/国籍/所属クラブ/ポジション)

写真=Getty Images

■ジョン・フラナガン

ジョン・フラナガン

(1993年1月1日/イングランド/レンジャーズ/DF)
経歴:リヴァプール→バーンリー(レンタル)→ボルトン(レンタル)→レンジャーズ

2010-11シーズンにトップチームデビューを果たすと、2013-14シーズンには主力としてリーグ戦23試合に出場。将来有望な右サイドバックとして、イングランド代表デビューも飾った。しかし、2014年夏のプレシーズンマッチでひざを負傷。それから2年近くの戦線離脱を余儀なくされ、今夏ついに退団することが決まった。現在は、OBのジェラード氏が率いるレンジャーズで新たなキャリアを築いている。

■アンドレ・ウィズダム

アンドレ・ウィズダム

(写真は今年5月のもの)

(1993年5月9日/イングランド/ダービー・カウンティ/DF)
経歴:リヴァプール→ダービー・カウンティ(レンタル)→ウエスト・ブロムウィッチ(レンタル)→ノリッチ(レンタル)→ザルツブルク(レンタル)→ダービー・カウンティ

2008年にリヴァプールのアカデミーに入団し、2012年にトップチームデビュー。イングランドの各年代別代表チームでキャプテンを務めるなど、リーダーシップも備えた好選手だった。しかし、2013-14シーズン以降は4年連続で他クラブへレンタル移籍。経験は積んだが、リヴァプール復帰とはならず、昨年夏にダービー・カウンティに完全移籍することが決定した。

■ブラッド・スミス

ブラッド・スミス

(写真は昨年9月のもの)

(1994年4月9日/オーストラリア/シアトル・サウンダーズ/DF)
経歴:リヴァプール→スウィンドン・ダウン(レンタル)→ボーンマス→シアトル・サウンダーズ(レンタル)

オーストラリアで生まれ、14歳のときにイングランドに移住。地元の学校でサッカーをしていたところをスカウトされて、リヴァプールに入団した。2013年にトップチーム初出場。翌年にはオーストラリア代表デビューを飾り、攻撃的な左サイドバックとしてレギュラー奪取が期待された。しかし、力及ばず、2016年に退団した。ロシアW杯のアジア予選では日本戦2試合ともにフル出場を果たしている。

■コナー・ランドール

コナー・ランドール

(写真は昨年5月のもの)

(1995年10月21日/イングランド/ロッチデール/DF)
経歴:リヴァプール→シュルーズベリー・タウン(レンタル)→ハート・オブ・ミドロシアン(レンタル)→ロッチデール(レンタル)

将来有望な右サイドバックとして注目を集め、U-18チームではキャプテンも担当。マージーサイドで生まれた地元っ子として、ファンの期待も大きかった。しかし、同じ地元出身のトレント・アレクサンダー・アーノルドが台頭したこともあって、トップチームでは出番に恵まれず。今季は来年1月までのレンタルで3部ロッチデールに貸し出されているが、“Uターン”の可能性は低そうだ。

■トレント・アレクサンダー・アーノルド

トレント・アレクサンダー・アーノルド

(1998年10月7日/イングランド/リヴァプール/DF)
経歴:リヴァプール

地元出身で、6歳のころからリヴァプールの下部組織に所属している生粋のスカウサー。U-16やU-18でキャプテンを務めていた頃にはすでに名の知れた存在で、スティーヴン・ジェラード(現レジャーズ監督)も目をつけていたほどだった。そのレジェンドが憧れというだけあって、本職はセントラルMF。チーム事情により現在は右サイドバックを務めるが、いつか腕章を巻いてピッチ中央で躍動する姿を見る日が来るかもしれない。

■ジョアン・カルロス・テイシェイラ

ジョアン・カルロス・テイシェイラ

(1993年1月18日/ポルトガル/ヴィトーリア・ギマランイス/MF)
経歴:リヴァプール→ブレントフォード(レンタル)→ブライトン(レンタル)→ポルト→ブラガ(レンタル)→ヴィトーリア・ギマランイス

2012年にスポルティングの下部組織から引き抜かれ、独特のリズムを持ったテクニシャンとして、「ニュー・デコ」と呼ばれた。2014-15シーズンには、レンタル先のブライトンで公式戦35試合に出場して6得点を記録。同シーズンのリヴァプールの年間最優秀若手選手に輝いた。とはいえ、トップチームでブレイクを果たすことはできず、2016年の退団以降は母国ポルトガルのクラブを渡り歩いている。

■ジョーダン・アイブ

ジョーダン・アイブ

(1995年12月8日/イングランド/ボーンマス/MF)
経歴:リヴァプール→バーミンガム(レンタル)→ダービー・カウンティ(レンタル)→ボーンマス

2012年に加入して以降、溢れんばかりの才能を見せつけ、ブレンダン・ロジャーズ監督は「サッカーインテリジェンスを備えた本物のタレント」と彼を称えた。また、クロップ監督も“愛のビンタ”をお見舞いするなど、逸材の成長を心待ちにしていた。しかし分厚い選手層に加えて、本人の伸び悩みもあり、2016年にボーンマスへ完全移籍。今季から背番号10をつけているが、レッズ退団を残念に思うファンは少なくない。

■キャメロン・ブラナガン

キャメロン・ブラナガン

(1996年5月9日/イングランド/オックスフォード・ユナイテッド/MF)
経歴:リヴァプール→フリートウッド・タウン(レンタル)→オックスフォード・ユナイテッド

5歳のときからリヴァプールで育ってきた生え抜き選手で、19歳でトップチームデビュー。キックの精度の高さに定評があり、クリエイティブな選手として将来を嘱望された一人だった。しかし、定位置確保までには至らず、2017年に退団。現在は3部オックスフォード・ユナイテッドに所属している。

■ジョーダン・ロシター

ジョーダン・ロシター

(1997年3月24日/イングランド/レンジャーズ/MF)
経歴:リヴァプール→レンジャーズ

6歳からリヴァプールに在籍し、2014年のリーグカップでトップチーム初出場。当時17歳だった青年は、その試合でゴールを挙げるなど華々しいデビューを飾った。見た目が似ていることから“ジェラード2世”と称され、2013-14シーズンにはクラブの年間最優秀若手賞を受賞。ファンの期待は高まるばかりだったが、その後はポテンシャルを発揮しきれず2016年に退団することとなった。レンジャーズでも出番は限られているが、“本家”から指導を受けるという幸運に恵まれた。

■セイ・オジョ

セイ・オジョ

(1997年6月19日/イングランド/スタッド・ランス/MF)
経歴:リヴァプール→ウィガン(レンタル)→ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ(レンタル)→フルアム(レンタル)→スタッド・ランス(レンタル)

チェルシーからの好条件のオファーを断って、2011年にリヴァプールの下部組織に入団。2016年1月にトップチームデビューを飾った。スピードとフィジカルに優れ、なおかつドリブルが上手いアタッカーとして、イングランドの各年代別代表にも名を連ね、昨年夏にはU-20W杯で優勝を経験。ユルゲン・クロップ監督もポテンシャルの高さを認めており、レンタル先のフランスでさらなるレベルアップに取り組んでいる。

■オビエ・エジャリア

オビエ・エジャリア

(1997年11月18日/イングランド/レンジャーズ/MF)
経歴:リヴァプール→サンダーランド(レンタル)→レンジャーズ(レンタル)

9年間にわたってアーセナルの下部組織で過ごしたあと、2014年にリヴァプールへ移籍。2016年にトップチームデビューを果たし、U-20イングランド代表にも選出された。昨年夏にはU-20W杯優勝を経験。広いパスレンジを誇るセントラルMFとして、今後のさらなる成長が期待されており、今季はリヴァプールと新たな長期契約を交わしたあと、レンタル移籍でレンジャーズに加入した。

■スソ

スソ

(1993年11月19日/スペイン/ミラン/FW)
経歴:リヴァプール→アルメリア(レンタル)→ミラン→ジェノア(レンタル)→ミラン

10代でスペイン南部の街からイングランド北西部へ。リヴァプールには2010年から2015年まで在籍した。トップチームでの出場は20試合程度と決して本領を発揮したわけではないが、あるインタビューで「サッカー選手になるよりも前に男になれた」と当時を振り返ったように、彼の人生に大きな影響を与えたのは間違いない。現在はミランで活躍するが、「いつかリヴァプールでプレーしたい」という言葉も、嘘ではないはずだ。

■ジェローム・シンクレア

ジェローム・シンクレア

(写真は2017年1月のもの)

(1996年9月20日/イングランド/サンダーランド/FW)
経歴:リヴァプール→ウィガン(レンタル)→ワトフォード→バーミンガム(レンタル)→サンダーランド(レンタル)

2011年にウエスト・ブロムウィッチからリヴァプールの下部組織に加入。16歳6日というクラブ史上最年少でデビューを果たし、現地メディアの間で「神童」と騒がれた。しかし早熟の天才はトップチームの高い壁を乗り越えることができず、2016年に出場機会を優先してワトフォードへと移籍。ただ新天地でも輝きを放てず、今季は3部のサンダーランドでプレーしている。

■ハリー・ウィルソン

ハリー・ウィルソン

(1997年3月22日/ウェールズ/ダービー・カウンティ/FW)
経歴:リヴァプール→クルー・アレクサンドラFC(レンタル)→ハル・シティ(レンタル)→ダービー・カウンティ(レンタル)

2013年に16歳207日でA代表デビュー。あのギャレス・ベイルを上回って、ウェールズの史上最年少出場記録を樹立した。リヴァプールでの出場はデビュー戦となった2016年9月の1試合だけだが、アダム・ララーナが「素晴らしい左足を持っている」と絶賛したように、周囲は彼のポテンシャルを高く評価している。今季は2部にレンタル中だが、今年7月に長期契約を交わしたようにクラブの期待は大きい。

■ベン・ウッドバーン

ベン・ウッドバーン

(写真は今年7月のもの)

(1999年10月15日/ウェールズ/シェフィールド・ユナイテッド/FW)
経歴:リヴァプール→シェフィールド・ユナイテッド(レンタル)

2016年11月にはクラブ史上3番目の年少記録となる、17歳42日でのプレミアリーグ出場を達成(第13節のサンダーランド戦)。同29日にはリーグカップ準決勝のリーズ戦でゴールを決め、元イングランド代表FWマイケル・オーウェン氏が保持していたクラブ最年少得点記録を98日更新した。今季はさらなる成長を求めて、自身初のレンタル移籍を決断。2部シェフィールド・ユナイテッドでスキルアップに努めている。

(記事/Footmedia)

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