2017.03.20

【コラム】“ミラクル・レスター”が完全復活…監督交代後4連勝、CLでも逆転で8強へ

レスター
監督交代後、公式戦4連勝と復活を遂げたレスター [写真]=Getty Images
ロンドン在住のサッカーライター。

 レスターが奇跡のプレミアリーグ優勝を果たした昨シーズンの勢いを完全に取り戻した。

 14日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦セカンドレグのセビージャ戦に2-0で勝利し、2戦合計で3-2と逆転して奇跡の8強進出を成し遂げた。CL決勝トーナメントにおいてイングランド勢がスペイン勢のチームを相手にファーストレグのスコアを逆転するのは、2005年のチェルシー以来12年ぶりとなった。

 プレミアリーグでも監督交代以来3連勝と波に乗り、順位も15位に浮上。CL決勝トーナメント1回戦ファーストレグでの敗北後、レスターが2月23日にクラウディオ・ラニエリ前監督の解任に踏み切って以来、その判断の是非が問われ、多くの批評家やメディアは「CL敗退」と「2部降格」という最悪のシナリオを予想したが、そんな下馬評を覆す結果を出している。

 助監督から今シーズン終了まで暫定監督に昇格したクレイグ・シェイクスピア氏がとった行動は至ってシンプルだ。レスターのシステムをチームが最も得意とする昨シーズンのカウンターサッカーに戻したことで、これまで不調だったイングランド代表FWジェイミー・ヴァ―ディとアルジェリア代表MFリヤド・マフレズら攻撃陣の支柱が見事に輝きを取り戻した。チームの勢いとともに、ファンの声援にも活気がみなぎり、その相乗効果が好結果を生み出している。

 セビージャとのセカンドレグでも、ボール支配率は29パーセントと相手に引けを取ったものの、シュート数では13対11と上回り、そこから貴重な2ゴールを叩き出した。準々決勝の相手はアトレティコ・マドリードに決まったが、相手は現在リーガ・エスパニョーラで4位と足踏みしており、レスターにも勝算は十分にあると言えるだろう。

 現在の勢いが一時的なものかどうかはさておき、監督交代を否定する声は激減した。イギリスメディア『BBC』で解説者を務める元イングランド代表MFダニー・ミルズ氏も「レスターは監督交代を機に完全に変わった。ラニエリ監督解任を酷く思ったファンも、この結果で考え直したことだろう」と語っている。

 18日に行われたウェストハム戦では3-2と競り勝ち、今シーズン敵地でのリーグ初勝利を飾った。主将のジャマイカ代表DFウェズ・モーガンが負傷離脱し、同試合の後半にペースを乱したことは気がかりだが、デンマーク代表GKカスパー・シュマイケルの好セーブが光り、1点差を守り切った。

 同試合後、シェイクスピア監督は「チームは勝利への貪欲さを見せた。私はこのチームが出している結果を心から誇りに思っている」と、今後の試合にも自信をのぞかせた。一方、同監督は3試合連続で3得点以上での勝利を築いており、この記録はプレミアリーグ史上初となった。

 レスターは今後、インターナショナルマッチウイークを挟み、4月に入ってから12日間で4試合をこなす過密日程に突入することになるが、4月1日のストーク戦、同4日のサンダーランド戦はホームでの連戦となるため、本拠地キングパワー・スタジアムの熱い声援とともに連勝を築き上げる可能性は十分にありうる。

 奇跡の復活を遂げたレスターの快進撃はいつまで続くか。注目のCL準々決勝・アトレティコ・マドリード戦は4月12日、同18日にそれぞれアウェイ、ホームで行われる。

文=藤井重隆

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