ランパード、古巣相手に劇的同点弾…マンCとチェルシーが引き分け

　プレミアリーグ第5節のマンチェスター・Cvsチェルシーが21日にエティハド・スタジアムで行われ、1－1で引き分けた。

　マンチェスター・Cは前節アーセナル戦を2－2で引き分け、ここまでのリーグ戦は2勝1分け1敗の戦績。そして、4日前に行われたチャンピオンズリーグ・グループステージ第1節のバイエルン戦では0－1で敗れ、公式戦最近3試合で勝利がない。そのバイエルン戦のスタメンから5選手を変更。今夏、ポルトから加入したエリアキム・マンガラがデビューを飾り、背中を痛めて出場が危ぶまれていたエディン・ジェコがセルヒオ・アグエロと2トップを形成する［4－4－2］の布陣で臨んだ。

　一方、前節スウォンジー戦を4－2で快勝したチェルシーはプレミアリーグ4連勝スタート。4日前に行われたチャンピオンズリーグのシャルケ戦では1－1の引き分けに持ち込まれたが、主力を一部温存できている。その試合のスタメンから2選手を変更。ディディエ・ドログバとフィリペ・ルイスに代えてジエゴ・コスタとセサール・アスピリクエタを起用した。

　セスク・ファブレガスをネマニャ・マティッチとセンターで組ませる［4－2－3－1］で臨んだチェルシーに対し、立ち上がりからマンチェスター・Cが圧力をかけていく。ポゼッションして押し込むマンチェスター・Cは9分、CKからヤヤ・トゥーレがヘディングシュートを放つも、GKティボ・クルトワの守備範囲に飛んでしまう。その後もマンチェスター・Cがポゼッションを高めて攻勢をかけ、自陣深い位置にディフェンスラインを敷くチェルシーが水際で耐える展開で推移していく。

　ソリッドな守備を見せるチェルシーに対し、なかなかシュートに持ち込めないマンチェスター・C。一方のチェルシーもウィリアンやエデン・アザールらの単騎突破でカウンターを狙うが、ヴァンサン・コンパニとマンガラの新センターバックペアが集中した対応を見せ、シュートには持ち込めない。

　そんな中、互いにPK獲得に近づくシーンをつくる。まずはチェルシーが33分、FKからギャリー・ケイヒルの放ったヘディングシュートがボックス内のヤヤ・トゥーレの手に当たったものの、ノーファウルの判定が下される。一方、マンチェスター・Cは35分にジェコがボックス内でジエゴ・コスタに倒されたが、こちらも主審はノーファウルの判定を下した。

　前半終盤にかけては互いにイエローカードが飛び交う球際の激しい攻防が繰り広げられたが、ゴールは生まれないまま前半を終えた。

　後半もマンチェスター・Cが押し込み、前半と同じ展開で推移する。すると55分、CKの流れからフェルナンジーニョがルーズボールに反応して強烈なシュートを放つチャンスを迎えたが、枠を捉えきれなかった。さらに直後の56分、分厚い攻めからボックス右でパスを受けたアグエロが体勢を崩しながらシュートに持ち込んだものの、枠を捉えていたシュートはGKクルトワの好守に阻止されてしまう。

　劣勢のチェルシーは63分、2枚代えを敢行する。ラミレスとウィリアンに代えてアンドレ・シュールレとジョン・オビ・ミケルを投入し、セスクがトップ下へ移った。

　すると66分、マンチェスター・Cに退場者が出てしまう。パブロ・サバレタがジエゴ・コスタへのファウルで2枚目のイエローカードを受けて退場となった。マンチェスター・Ｃはジェコを下げてバカリ・サニャを投入し、［4－4－1］として守備の枚数を整える。

　しかし直後の71分、チェルシーがカウンターから均衡を破る。ジエゴ・コスタが中央でタメをつくって右サイドへ展開。ボックス右のアザールがクロスを入れると、ファーサイドのシュールレが押し込んだ。

　失点を受け、マンチェスター・Ｃはフェルナンジーニョに代えてヘスス・ナバス、アレクサンダル・コラロフに代えてフランク・ランパードを投入し、ジェームズ・ミルナーを左サイドバックに据える攻撃的な布陣で状況の打開を試みる。

　それでも、ジエゴ・コスタに2度決定的なシュートを浴びるなど敗色濃厚となるなか、古巣相手との初対戦となったチェルシー歴代最多得点者のランパードが起死回生の同点ゴールを奪う。85分、ダビド・シルバのフィードをボックス左に走りこんだミルナーがダイレクトで折り返すと、ボックス中央のランパードがボレーで叩き込んだ。

　その後、ジエゴ・コスタに代えてドログバを投入したチェルシーだったが、勝ち越しゴールは生まれず1－1でタイムアップ。今シーズンの優勝争いを占うビッグマッチは勝ち点1を分け合う結果となった。

【スコア】
マンチェスター・C　1－1　チェルシー

【得点者】
1－0　71分　アンドレ・シュールレ(チェルシー）
1－1　85分　フランク・ランパード(マンチェスター・シティ）

（記事／超ワールドサッカー）