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今夜、チャンピオンズリーグが開幕! “特別な想い”を抱いてCLに臨む監督や選手たち

 世界最高峰の戦い、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージが幕を開ける。そこで、今月6、7日に開かれるグループステージ第1節の注目ポイントを押さえておこう。

■セルティック対レアル・マドリード

 第1節の注目カードと言えば、日本の選手たちがヨーロッパ王者に挑むセルティック対レアル・マドリードの一戦だろう。

 セルティックは、今季ここまで公式戦7戦全勝。しかも「29得点・2失点」とスコットランド国内では圧倒的な強さを誇っている。攻撃の中心にいるのは、日本代表FW古橋亨梧(27歳)だ。すっかりチームのエースに定着した古橋は、今季ここまでチーム最多タイの6ゴールを決めている。

 今月3日に行われたレンジャーズとのオールドファームでは、肩を痛めて前半5分で負傷交代して心配されたが、5日の練習では問題なく動けており、レアル・マドリード戦に間に合う見込みだ。セルティックを率いるアンジェ・ポステコグルー監督も「彼はどんな相手でも苦しめることができる。彼が出場できるように最大限の努力をしたい」とエースの起用に前向きだ。

 古橋だけではない。MF井手口陽介は残念ながらCL登録メンバー外となったが、MF旗手怜央やFW前田大然にも出番が回ってくるはずだ。CL初挑戦となる彼らが、最高峰の舞台で王者レアルを相手にどんな戦いを演じるのか楽しみで仕方ない。

 5年ぶりのCLグループステージ出場となるセルティックは、GKジョー・ハート(35歳)、MFカラム・マグレガー(29歳)、MFジェイムズ・フォレスト(31歳)といったベテランを除けば、大半の選手がCL初挑戦となる。選手だけではない。これまでワールドカップやヨーロッパリーグといった舞台を経験しているポステコグルー監督にとっても、CL本選は初挑戦となる。その初戦の相手が白い巨人なのだ。

 ギリシャで生まれてオーストラリアで育ったポステコグルー監督には、CLに対する特別な思いがある。“サッカー大国”とは呼べないオーストラリア人が、監督として成功を収めるのは簡単ではなかった。それでも国内で結果を残し、さらにJリーグで横浜F・マリノスを頂点へと導いて、ようやくヨーロッパの強豪クラブに認められ、最高峰の舞台まで辿り着いたのだ。

 そして今、チャンピオンズリーグでチームを指揮する初めてのオーストラリア人監督となろうとしている。「地球の反対側で生まれ、色々な挑戦を乗り越えてきた。最大の挑戦は、オーストラリア人でも最高峰の舞台で通用することを証明することだった」と、ポステコグルーは前日会見で自身の歩みを振り返った。そして「おかげで私には抵抗力が備わり、どんなことにも恐れなくなったのさ」と言い切る。

 だから、例えヨーロッパ王者が相手でも自分たちのサッカーを曲げない。「恐れずに、いつもの自分たちの姿を見せれば失敗はない。そう言って選手たちを送り出す。ピッチ上でベストを出し切れば、そこに失敗という言葉は存在しない。自分たちのベストなサッカーがどこまで通用するのか確認するだけだ。通用しなかったら、これまでもそうだったように、さらなる改善に努めるだけ。どんな結果になろうとも、全ては私の責任だ。」

 3トップがダイナミックに躍動し、中盤やサイドバックも積極に攻め上がる。セルティックのサッカーにはリスクが伴うが、それは百も承知だとポステコグルー監督は説明する。「リスクのないシステムがあるとしたら教えて欲しいね。リスクが大きいほど、勝機が大きくなる場合もあるんだ。どんな戦術にもリスクはある。私は平凡が嫌いなので、一般的なチームとは少し違う戦い方をする。もちろんリスクは付きまとう。それでダメだったら仕方ない。でも、ダメだったら、その度に立ち上がって前に進めばいい。だから明日のレアル戦でも自分たちのプレーをして、ベストを尽くす。」

 そんなポステコグルーにとって、初戦の相手がレアル・マドリードなのは運命を感じる。ポステコグルー監督は、レアルの英雄から指導を受けたことがあるというのだ。『FIFA年間ベストゴール賞』の冠にもなっているレアルの偉大なOB、フェレンツ・プスカシュの元でプレーした経験があるのだ。レアルで3度のチャンピオンズカップ制覇に貢献したプスカシュは、監督として世界中を転々とした。そして1989年から1992年までオーストラリアのサウス・メルボルンで監督を務め、そのチームに若き日のポステコグルーがいたのだ。

 今季のCLグループステージの組み合わせが決まったとき、ポステコグルーは2006年に他界した偉人に思いを馳せた。「3年間、プスカシュ監督の元でプレーできたのは本当に恵まれていた」と指揮官は『スカイスポーツ』に語った。「私は彼に、レアル・マドリードについて様々な質問をしたんだ。プスカシュも、私がチームを率いてレアルと対戦することを誇らしく思ってくれるだろう。」

■その他の試合

 特別な思いを持って第1節の試合に臨むのはポステコグルーだけではない。チェルシーのクロアチア代表MFマテオ・コヴァチッチ(28歳)は、彼のキャリアの原点であるディナモ・ザグレブと相まみえる。コヴァチッチは13歳でディナモ・ザグレブに入団すると、16歳でトップチームデビュー。そして、その試合でネットを揺らして「16歳198日」というクロアチアリーグの最年少ゴール記録を樹立したのだ。

 クロアチア人ということなら、ザルツブルクの若き才能、FWロコ・シミッチ(18歳)も楽しみな存在だ。父親は、クロアチア代表100キャップを誇り、ミラン時代に2度のチャンピオンズリーグ制覇を経験している元DFのダリオ・シミッチである。そんな偉大なプレーヤーを父に持つFWロコ・シミッチが今回対戦する相手こそ、父の古巣のミランなのだ。

 欧州を代表するビッグクラブ同士の対戦となったパリ・サンジェルマン対ユヴェントスでは、ユーヴェのMFアンヘル・ディ・マリア(34歳)が昨シーズンまで所属していた古巣とぶつかる。チームメイトのMFアドリアン・ラビオ(27歳)にとっても、プロデビュー時から2019年まで所属した古巣との凱旋ゲーム。さらにFWモイーズ・キーン(22歳)も1年だけローン契約でパリ・サンジェルマンに所属した経験があるし、MFレアンドロ・パレデス(28歳)などは8月31日にPSGから期限付きでユヴェントスに加わったばかりだ。

 A組のアヤックス対レンジャーズにも、昨シーズンまで所属していた古巣と戦う選手がいる。ナイジェリア代表のDFカルヴァン・バッシー(22歳)は、昨季レンジャーズでヨーロッパリーグ準優勝に貢献し、クラブの若手年間最優秀選手にも選出されたが、今オフにアヤックスに誘われてオランダへ移籍。「友人たちと再会できるのは楽しみだけど、90分間は友情を忘れる」と、バッシーは古巣との試合に意気込んでいる。

 マンチェスター・シティをホームに迎えるセビージャのDFヘスス・ナバスとMFフェルナンドにとっても古巣との対戦だ。一方で、今オフにマンチェスターの赤いチームから期限付きでセビージャにやってきたDFアレックス・テレスにとっては“宿敵との一戦”とも呼べる。

 グループBでは、レヴァークーゼンのコートジボワール代表DFオディロン・コスヌ(21歳)が、昨年まで在籍していた古巣のクラブ・ブルッヘと初戦で相まみえる。そしてD組では、マルセイユのGKパウ・ロペス(27歳)が、2016-17シーズンに1年だけローン移籍するも一度も出番を与えて貰えなかったトッテナムと対戦する。

 このように、多くの選手が特別な想いを抱きながら、欧州最高峰の戦いに臨むのだ!

(記事/Footmedia)

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