2019.12.04

アルゼンチンはメッシのみ…バロンドール受賞者を最も輩出している国は?

バロンドール
バロンドールを受賞した選手たち [写真]=Getty Images
「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

 12月2日、バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが2019年のバロンドールに輝いた。メッシは通算6度目の受賞となり、受賞回数でポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(ユヴェントス)を上回って歴代単独トップとなった。

 “世界一”の選手に贈られるバロンドールは、1956年にフランスのサッカー専門誌『フランス・フットボール』によって創設。2010年から5年間はFIFA(国際サッカー連盟)とのパートナーシップにより「FIFAバロンドール」と改称されたが、2016年から『フランス・フットボール』主催のバロンドールが復活した。「FIFAバロンドール」時代を含めると、今年で64回目の開催となる。

 なお1994年までは、ヨーロッパでプレーするヨーロッパ出身の選手だけが受賞対象だった。1995年からは、国籍に関係なくヨーロッパでプレーしている全選手が対象となり、2007年以降は全世界でプレーする選手がバロンドールを受賞できるようになった。

 では、バロンドール受賞者を最も多く輩出している国はどこなのか。これまでに世界19カ国からバロンドーラーが誕生しているが、今回はその輩出人数をランキング形式で紹介する。

写真=Getty Images

■11位タイ <1名>

▼アルゼンチン
受賞者:リオネル・メッシ(6回)

メッシ

ディエゴ・マラドーナなど数々の名選手を輩出してきたアルゼンチンだが、バロンドールを受賞したのはメッシただ一人。それでもメッシが個人最多6度の受賞を誇るため、国別の受賞回数では、フランスと並んで4位タイとなる。

▼クロアチア
受賞者:ルカ・モドリッチ

モドリッチ

昨年、クロアチア人選手として初めてバロンドールを受賞。2018年のロシアW杯で、キャプテンとして母国を準優勝に導いた功績が認められた。2007年に受賞したカカ氏以来、11年ぶりにメッシとC・ロナウドの牙城を崩したことも大きな話題となった。

▼ウクライナ
受賞者:アンドリー・シェフチェンコ

現在、ウクライナ代表監督を務めるシェフチェンコ氏は、2004年度のバロンドール受賞者。ミラン在籍時の2002-03シーズンにチャンピオンズリーグ(CL)制覇を果たすと、翌シーズンのセリエAで優勝と得点王の2冠に輝き、最高の栄誉を手に入れた。

▼リベリア
受賞者:ジョージ・ウェア

ミランで活躍し、現役時代に「リベリアの怪人」と呼ばれたウェア氏は、“対象はヨーロッパ出身者だけ”という縛りが解禁された1995年にバロンドールを受賞。2003年の引退後は政治家に転身し、現在は母国の大統領を務めている。

▼ブルガリア
受賞者:フリスト・ストイチコフ

1998年から1999年にかけて柏レイソルでプレーしたストイチコフ氏もバロンドール受賞者の一人だ。1990年からバルセロナで活躍し、1994年のアメリカW杯では大会最多タイの6ゴールを記録。ブルガリアを過去最高の4位へと導き、同年のバロンドールを受賞した。

▼デンマーク
受賞者:アラン・シモンセン

1970年代にボルシアMGの中心選手として活躍し、小柄ながら抜群のスピードを活かしたドリブルを得意とすることから“小さな巨人”と呼ばれたシモンセン氏。1974-75シーズンからのブンデスリーガ3連覇や、1976-77シーズンのヨーロピアン・カップ(現CL)準優勝に大きく貢献し、1977年のバロンドール受賞者となった。

▼北アイルランド
受賞者:ジョージ・ベスト

北アイルランド人選手として唯一、バロンドールを受賞したのが、マンチェスター・Uのレジェンドであるベスト氏だ。1967-68シーズンのヨーロピアン・カップ(現CL)決勝でゴールを挙げて、同クラブに初のビッグイヤーをもたらした。この活躍が認められ、1968年に当時の最年少記録となる22歳でバロンドールに輝いた。

▼スコットランド
受賞者:デニス・ロー

ベスト氏とともにマンチェスター・Uで一時代を築いたロー氏も、1964年にバロンドールを受賞している。1962年のクラブ加入後、抜群の決定力で得点を量産。公式戦通算237ゴールは、ウェイン・ルーニー、ボビー・チャールトン氏に次ぐクラブ歴代3位の記録である。

▼ハンガリー
受賞者:アルベルト・フローリアーン

1967年にハンガリー人として初めてバロンドールを受賞。キャリアの全てを母国の強豪フェレンツヴァーロシュに捧げ、4度のリーグ制覇や3度のリーグ得点王など伝説を築いたストライカーだ。

■9位タイ <2名>

▼スペイン
受賞者:アルフレッド・ディ・ステファノ(2回)、ルイス・スアレス・ミラモンテス

ディ・ステファノ氏は1957年にレアル・マドリードの選手として、ルイス・スアレス・ミラモンテス氏は1960年にバルセロナの選手として、初めてバロンドールを受賞した。ディ・ステファノ氏はアルゼンチン出身だが、1956年にスペイン国籍を取得。受賞当時はスペイン代表でプレーしていたため、今回は“スペイン人”としてカウントしている。

▼チェコ (※チェコスロバキア時代を含む)
受賞者:ヨゼフ・マソプスト、パベル・ネドヴェド

ネドヴェド

マソプスト氏は1950年代から1960年代にかけて、母国の古豪ドゥクラ・プラハで8度のリーグ優勝を達成し、1962年にバロンドールを受賞した。チェコとスロバキアに分離した1993年以降、新たなバロンドール受賞者となったのがネドヴェド氏。ユヴェントスをセリエA連覇やCL準優勝に導いた功績が認められ、2003年に受賞した。

■6位タイ <3名>

▼ポルトガル
受賞者:エウゼビオ、ルイス・フィーゴ、クリスティアーノ・ロナウド(5回)

C・ロナウド

C・ロナウドは2008年の初受賞以来、10年間で5度のバロンドールを獲得。ポルトガルはさらに、エウゼビオ氏(1965年)とフィーゴ氏(2000年)の2人のバロンドーラーを輩出している。受賞者数では6位タイだが、受賞回数はドイツ、オランダと並ぶ最多7回を数える。

▼オランダ
受賞者:ヨハン・クライフ(3回)、ルート・フリット、マルコ・ファン・バステン(3回)

オランダ人選手として、初めてバロンドールを受賞したのがクライフ氏。1971、1973、1974年と3度にわたり栄冠に輝いた。また、1980年代から1990年代にかけてミランの黄金期を支えたフリット氏(1987年)とファン・バステン氏(1988、1989、1992年)も、バロンドールを受賞した。

▼ソビエト連邦
受賞者:レフ・ヤシン、オレグ・ブロヒン、イーゴリ・ベラノフ

1966年のW杯で4位に入るなど、崩壊前まで強豪の一角として知られたソ連からは、3名のバロンドーラーが輩出されている。中でも、1963年に受賞したヤシン氏は、バロンドールを獲得した唯一のGKである。

■3位タイ <4名>

▼フランス
受賞者:レイモン・コパ、ミシェル・プラティニ(3回)、ジャン・ピエール・パパン、ジネディーヌ・ジダン

ジダン

プラティニ氏は1983年から1985年にかけて、バロンドール史上初めての3連覇を達成。ジダン氏は1998年にユヴェントスをセリエA連覇、母国を初のW杯優勝に導き、同年のバロンドールに輝いた。

▼ブラジル
受賞者:ロナウド(2回)、リバウド、ロナウジーニョ、カカ

ロナウジーニョ

“サッカー王国”ブラジルは、これまでに4名のバロンドール受賞者を輩出。いずれも、2002年の日韓W杯優勝メンバーである。「怪物」と呼ばれたロナウド氏は、1997年に史上最年少の21歳で受賞したあと、2002年に2度目の受賞を果たした。リバウド氏は1999年、ロナウジーニョ氏は2005年、カカ氏は2007年にそれぞれ栄冠に輝いた。

▼イングランド
受賞者:スタンリー・マシューズ、ボビー・チャールトン、ケヴィン・キーガン(2回)、マイケル・オーウェン

オーウェン

1956年に初代バロンドーラーの栄誉に輝いたのが、50歳まで現役でプレーしたことで有名なマシューズ氏だ。オーウェン氏は2000-01シーズンにリヴァプールをFAカップ、リーグカップ、UEFAカップ(現EL)の3冠へと導き、2001年のバロンドールに輝いた。

■1位タイ <5名>

▼ドイツ (※西ドイツ時代を含む)
受賞者:ゲルト・ミュラー、フランツ・ベッケンバウアー(2回)、カール・ハインツ・ルンメニゲ(2回)、ローター・マテウス、マティアス・ザマー

ザマー

バロンドール受賞者を最も多く輩出している国の一つがドイツだ。“爆撃機”の異名をとったミュラー氏や、“皇帝”と称されたベッケンバウアー氏などが1970年代から1980年代にかけて選出され、国別の受賞回数もオランダ、ポルトガルと並んで最多7回を誇る。しかし、1996年のザマー氏を最後にバロンドール受賞者は現れていない。

▼イタリア
受賞者:オマール・シヴォリ、ジャンニ・リヴェラ、パオロ・ロッシ、ロベルト・バッジョ、ファビオ・カンナヴァーロ

カンナヴァーロ

ドイツと並んで、世界で最も多く“バロンドーラー”を生み出した国がイタリアだ。直近の受賞者は、中国スーパーリーグの広州恒大で監督を務めるカンナヴァーロ氏で、ドイツW杯優勝を果たした2006年に受賞。なお、同氏はバロンドールを受賞した最後のDFでもある。

(記事/Footmedia)

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