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“一強”のマンC、2位通過を争うのはアタランタとシャフタールか?【CL/グループC】

2019.09.14

[写真]=Getty Images

 悲願のチャンピオンズリーグ(CL)制覇を狙うマンチェスター・Cは、組み合わせに恵まれた。同居するシャフタール、ディナモ・ザグレブアタランタはいずれもCLでの実績が乏しく、現在のチーム力を考えてもマンチェスター・Cが頭一つ抜け出している。イギリス大手ブックメーカー『ウィリアム・ヒル』による各グループの勝者予想オッズ(日本時間11日現在)は、マンチェスター・Cが「1.17倍」で断トツの一番人気。その後、アタランタが「7.0倍」、シャフタールが「9.0倍」、ディナモ・ザグレブが「51.0倍」と続く。プレミアリーグ王者の決勝トーナメント進出が確実視される中、残りの1枠を3チームが争う展開が見込まれる。

 昨シーズン、イングランド史上初となる国内三冠を達成したマンチェスター・Cが唯一、手が届かなかったメジャータイトルがCLだ。2年連続で準々決勝敗退に終わり、欧州カップ戦の難しさを改めて実感することとなった。欧州制覇を至上命題として挑む今シーズンは、クラブ史上最高額となる移籍金7000万ユーロ(約82億円)でスペイン代表MFロドリゴ・エルナンデスを獲得。代えの利かない存在だったフェルナンジーニョの負担を軽減する、新たなアンカーの確保に成功した。さらにプレミアリーグ第4節終了時点で、セルヒオ・アグエロが6ゴール、ラヒーム・スターリングが5ゴールと、自慢の得点力は健在。攻守両面で隙のない戦いを披露して、難なくグループステージを突破したいところだ。

強力攻撃陣を擁するアタランタ

キャプテンのゴメスや大型FWのサパタら、アタランタの攻撃陣は強力だ [写真]=Getty Images


 2位争いを繰り広げるのは、アタランタとシャフタールになりそうだ。予選ラウンドを含めて初のCL出場となるアタランタは、昨シーズンのセリエAで最多得点を記録した攻撃陣がグループ突破のカギを握る。中心にいるのは10番を背負うMFアレハンドロ・ゴメス。両足から正確なボールを配給することができ、昨シーズンはリーグ最多の11アシストを記録した。そして最前線では、昨シーズンのリーグ2位となる23得点を挙げたドゥバン・サパタが待ち構える。この夏にはFWルイス・ムリエルが加入し、サパタとともにコロンビア代表コンビを形成。初の大舞台に向けてより分厚い陣容を整えた。

 懸念材料は、ホームゲームを“本拠地”で開催できないことだろう。現在、ホームスタジアムの『スタディオ・アトレティ・アズーリ・ディターリア』を改修中のため、ミラノにあるサン・シーロを仮のホームとして使用することが決定している。ただ主将も務めるゴメスは「サン・シーロで戦えることは名誉だ」とコメントしており、逆境を力に変えることができれば、初出場にして決勝トーナメントに勝ち進むことも夢ではない。

シャフタールは初戦のマンC戦が山場に

シャフタールも昨シーズンのウクライナリーグ得点王のジュニオール・モラエスなど強力な攻撃陣を擁している [写真]=Getty Images


 一方のシャフタールは、チームをリーグ3連覇に導いたパウロ・フォンセカ監督がローマの新指揮官に就任するため退任。後任監督として同じポルトガル出身のルイス・カストロ氏を招へいし、新体制で欧州最高峰の舞台に挑む。

 そんな彼らが大事な初戦でホームに迎えるのは、マンチェスター・Cだ。CLで同グループになるのは、これで3年連続。過去2シーズンは4戦して3敗、昨シーズンはホームで0-3、アウェイで0-6と大敗を喫しているが、2017-18シーズンにはホームで2-1の勝利を収めている。下馬評では圧倒的に不利だが、昨シーズンのウクライナリーグ得点王であるジュニオール・モラエス、新加入のウクライナ代表MFイェウヘン・コノプリャンカ、19歳のブラジル人FWテテなど、攻撃陣に魅力的な人材をそろえており、一泡吹かす可能性もゼロではない。ここで勝ち点1でも奪うことができれば、勢いに乗ることができ、グループ突破へ視界も広がるだろう。

 今回が通算7度目のCL出場となるディナモ・ザグレブについては、厳しい戦いが予想される。クロアチアリーグ2連覇中で、歴代最多21回の優勝を誇る名門クラブだが、CLに出場した過去6回すべてでグループステージ敗退を余儀なくされているからだ。バルセロナユース出身の攻撃的MFで、今夏に開催されたUEFA U-21欧州選手権でチーム最多3ゴールを挙げてスペイン代表の優勝に貢献したダニ・オルモ、またクロアチア代表FWブルーノ・ペトコヴィッチやスイス代表FWマリオ・ガヴラノヴィッチなど注目に値するタレントは存在するが、総合力では一歩劣ると言わざるを得ない。ヨーロッパリーグのラウンド32へ回るグループ3位狙いが目標となりそうだ。

※選手情報、出場試合数、試合結果などは9月14日時点のものです。

(記事/Footmedia)

By Footmedia

「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

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