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ユヴェントス相手に決勝弾! アヤックス主将のマタイス・デ・リフトってどんな選手?

2019.04.18

19歳ながらアヤックスの主将を務めるデ・リフト [写真]=Getty Images

 イタリア王者の夢を打ち砕いたのは、19歳の若きキャプテンだった。

 16日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝セカンドレグで、ユヴェントスアヤックスと対戦。敵地でのファーストレグを1-1で終え、さらにこの試合で先制点を奪ったが、34分と67分に立て続けに失点し、1-2の逆転負けを喫した。

 23年ぶりの欧州制覇を阻んだのは、アヤックスの主将マタイス・デ・リフト。名門クラブで腕章を巻く若きセンターバックは、味方のCKに頭で合わせ、ベスト4進出を手繰り寄せる逆転ゴールを叩きこんだ。

 アヤックスと言えば、今夏のバルセロナ加入が内定しているフレンキー・デ・ヨングを筆頭に若きタレントが揃っているが、デ・リフトも移籍市場における注目銘柄の一人。バルセロナを筆頭に、ユヴェントスバイエルンなどが獲得を狙っているという。

 そこで今回は、「若手No.1センターバック」との呼び声が高い同選手について、基本情報をおさらいしよう。

写真=Getty Images

▼前回ベスト4進出時には生まれていなかった

デ・リフト

デビュー当時のデ・リフト(写真は2016年11月のもの)

デ・リフトは1999年8月12日生まれの19歳。アヤックスが前回CLベスト4に進出した1997年には、まだこの世に誕生していなかった。オランダは南ホラント州ライデルドルプで生まれると、9歳でアヤックスの下部組織に入団。とはいえ、クラブは当初、デ・リフトの獲得を疑問視していたという。理由は「あまりにスピードがなく、シャープさに欠けていた」から。しかしある時、タッチライン近くで息子のプレーを見ていた父親のスレンダーな体型を見て、スカウトが将来的に問題ないことを確信。その眼に狂いはなく、2016年9月に若干16歳でトップチームデビューを果たした。

▼最年少記録を次々に更新

デ・リフト

トップチームデビュー以降、“最年少記録”を次々に更新する。2016-17シーズンのヨーロッパリーグ決勝では、17歳285日でスタメン出場。前身のUEFAカップ時代を含め、決勝における最年少出場記録を樹立した。さらに2018年3月には、クラブ史上最年少でキャプテンを担当。今季もCL決勝トーナメント1回戦のレアル・マドリード戦で腕章を巻いてプレーし、決勝ラウンドに出場した最年少キャプテン(19歳186日)となった。なお、ユヴェントス戦で挙げた決勝ゴールも記録に残る一発だった。1996年5月以降のCL決勝ラウンドで得点を記録した、最も若いオランダ人選手となったのだ(19歳246日)。

▼17歳でA代表デビュー

デ・リフト

17歳でA代表デビューを飾ったデ・リフト

19歳で名門クラブのキャプテンを任されていることも凄いが、2年前には17歳にしてA代表デビューを飾っている。2017年3月に代表初招集を受けると、同月25日に行われたブルガリア代表とのW杯予選で初出場。17歳225日での代表デビューは、1931年以降でのオランダ最年少記録だった。ちなみに、デ・リフトを大抜擢したのはダニー・ブリント氏。現在、アヤックスでセンターバックコンビを形成するデイリー・ブリントの父親だ。ただし、この賭けは裏目に出て、デ・リフトは自身のミスから2つの失点を献上。0-2で敗れたあと、ブリント氏は解任の憂き目にあった。

▼プレースタイルはピケ似!?

デ・リフト、ピケ

(左)デ・リフトと(右)ピケ

アヤックスOBで、現在はクラブCEOを務めるエドウィン・ファン・デル・サール氏の言葉を借りれば、デ・リフトは「両足も使いこなし、極めて優れたパスレンジを持っている。ヘディングもできるしゴールも決められるDF」。いわゆる現代型のセンターバックだ。イギリスメディア『スカイスポーツ』によると、昨季はエールディヴィジで90.4%のパス成功率を記録。DFで唯一の90%超えを達成した。また、ユヴェントス戦の決勝点はもちろんのこと、アヤックスのトップチームデビュー戦でいきなり初ゴールを挙げるなど得点力も備えている。デ・リフト本人はあるインタビューで、「自分は少し(ジェラール)ピケに似ている」と、バルセロナの元スペイン代表と特徴が似ていることを認めている。

▼DFとして初の偉業を達成

昨年12月には、イタリア紙『トゥットスポルト』が主催する「ゴールデンボーイ賞」を受賞。同賞は、ヨーロッパでプレーする最も活躍した21歳以下の選手に贈られるもので、各国ジャーナリストの投票によって2018年度の受賞者となった。なお、元オランダ代表MFラファエル・ファン・デル・ファールトやアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ、またフランス代表FWキリアン・ムバッペら、2003年の設立以降、受賞者はすべてMFかFWの選手だった。デ・リフトはDFの選手として初めての栄冠に輝いた。

▼“1999年生まれ”で最も高額な選手

デ・リフト

移籍情報サイト『Transfermarkt』は選手の市場価格を独自に算出しており、デ・リフトには7000万ユーロ(約89億円)の値がついている。これは“1999年生まれの選手”としては単独トップ。レヴァークーゼンのドイツ代表MFカイ・ハフェルツ(6500万ユーロ:約82億円)やローマのイタリア代表MFニコロ・ザニオーロ(4000万ユーロ:約51億円)を上回り、同年代で最も高額な選手との評価を受けている。なおDFとしては、レアル・マドリードのフランス代表DFラファエル・ヴァラン(8000万ユーロ:約101億円)、リヴァプールのオランダ代表フィルジル・ファン・ダイク(7500万ユーロ:約95億円)に次いで、3番目に市場価値が高い選手となっている。

▼「30歳の選手のよう」

デ・リフト

若き逸材が揃う今季のアヤックスの中でも、極めて“大人びている”と評判のデ・リフト。実際、クラブOBで元オランダ代表MFのロナルド・デ・ブール氏は、「まるで30歳の選手のようにプレーする」と話す。特筆すべきは学習能力の高さで、代理人の想像をも上回るスピードで成長を遂げているという。オランダ代表を率いるロナルド・クーマン監督も「2年以内に世界で最も優れたセンターバックになる」と太鼓判を押す中、ユヴェントス戦のパフォーマンスを見た元イングランド代表DFリオ・ファーディナンド氏は「地球上で最も優れたセンターバック」と高評価。今後については、今夏の移籍先が大きな鍵を握りそうだが、世界トップDFの地位を築くのに“2年”という時間も必要ないのかもしれない。

(記事/Footmedia)

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