欧州屈指のストライカー対決の行方は？ 本番を前に様々な項目で比べてみた！

　10月3日に行われるチャンピオンズリーグ（CL）グループステージ（GS）第2節では、トッテナム（イングランド）とバルセロナ（スペイン）が対戦する。トッテナムはGS第1節でインテルに逆転負け。一方のバルセロナはPSVに4－0と快勝して好スタートを切ったものの、以降は公式戦3試合連続で白星から見放されている。どちらにとっても、勝利が欲しい一戦だ。

　注目の大一番で鍵を握るのは、やはり両エースだろう。トッテナムのイングランド代表FWハリー・ケインとバルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ。彼らは2017年の1年間に欧州主要リーグで最も多くのゴールを奪った選手だった。ケインは代表とクラブの公式戦で56得点をマーク。2ゴール差で続いたのがメッシだった。

　そこで今回は、欧州屈指のストライカー2人を徹底比較。UEFA（欧州サッカー連盟）の公式HP『UEFA.com』が9月30日に掲載した記事をもとに、それぞれのキャリアや得点記録を紹介する。

■ルックス
ケインは188cmあるのに対して、メッシは170cmしかない。ただし体重は、ケインが65kg、メッシが72kgだとされている。利き足はケインが右、メッシが左と、2人に共通するところはない。

■キャリア
両者ともにクラブの生え抜き選手だが、トップチームでのキャリアは対照的だ。メッシは2004年10月のトップチームデビュー以来、バルセロナ一筋を貫くのに対して、ケインは過去に4度のレンタル移籍を経験している。なお、ケインがCLデビューを果たしたのは、23歳と48日。2016年9月14日のモナコ戦だった。一方、メッシは2004年12月7日のシャフタール戦で、17歳と166日にして欧州最高峰の舞台に立った。

■CLでの得点ペース
ケインは、CLでこれまで11試合に出場して9得点をマーク。一方のメッシは126試合に出場して103得点を叩きだしている。興味深いことに、1試合平均ゴール数は「0.82」と全く同じだ。ただケインは今回の一戦でゴールを挙げれば、出場12試合目にして2桁得点に到達する。メッシがCLで2桁得点を達成するまでに要した試合数は「23」であり、倍近くのペースで10ゴールに届くことになる。

■対スペイン勢／対イングランド勢
ケインはスペイン勢相手にゴールを挙げたことがない。昨季のGSでレアル・マドリードと2試合を戦ったが、169分間のプレーでネットを揺らすことができなかった。一方、メッシはイングランド勢相手に28試合で20得点をマーク。そのうち9得点をアーセナルから奪っており、CLで最も得意とする相手になる。なお、両チームがCLで対戦するのは今回が初めて。ケインとメッシはこれが初対戦になる。

■ウェンブリー・スタジアムとの相性
今回の試合会場は、ロンドン北西部にあり、「サッカーの聖地」として知られるウェンブリー・スタジアム。バルセロナにとっては、2010－11シーズンのCL決勝でマンチェスター・Uを下して欧州制覇を果たした縁起の良い場所である。メッシも同試合に出場し、1ゴールを挙げた。ただ、相性の良さではケインも負けていない。これまでクラブと代表で40試合を戦い、26得点をマーク。2007年のオープン以降、同スタジアムで最も得点を挙げている選手になるという。

■2018年の成績
2017年に欧州主要リーグで最も多くのゴールを奪った2人。2018年はここまで、ケインが29得点、メッシが37得点と、メッシがリードしている。なお、ケインは全体の66パーセントに当たる19得点を後半に、メッシは54パーセントにあたる20得点を前半に記録している。最も多くの得点を挙げた時間帯は、ケインが「後半開始から55分まで」と「56分から65分まで」でそれぞれ6ゴールずつ。メッシは「開始11分から20分まで」で8ゴールを叩きだしている。

■今季リーグ戦の成績
ケインも、メッシも、今季リーグ戦はここまで7試合に出場し、5得点をマーク。1ゴールを決めるのに要した出場時間は、ケインの「125分36秒」に対して、メッシが「115分」と若干上回っている。ただ直近の2試合に限れば、メッシは無得点。ケインは2試合で3得点と、トッテナムのエースに軍配が上がる。

（記事／Footmedia）

[写真]=Getty Images