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リヴァプール、“イスタンブールの奇跡”を成し遂げた英雄たちの今は?

2018.05.26

2004-05シーズンにCL制覇した時のメンバー [写真]=Getty Images

 26日に行われるチャンピオンズリーグ(CL)決勝で、2連覇中の王者レアル・マドリード(スペイン)と対戦するリヴァプール(イングランド)。同クラブが最後に欧州制覇を成し遂げたのは、2004-05シーズンのこと。ミラン(イタリア)との決勝では、前半のうちに3失点を喫したが、後半に3得点を挙げて同点に追いつき、PK戦の末に勝利を収めた。

 昨日(5月25日)は、“イスタンブールの奇跡”と呼ばれるその試合が行われてから、ちょうど13年後にあたる。当時のヒーローたちは、現在どのようなキャリアを過ごしているのか。メンバー14人の“今”を背番号とともに紹介する。

■GK 1 イェジー・ドゥデク(元ポーランド代表/当時32歳、現在45歳)

 ミランとのPK戦でゴールライン上を“くねくね”、ピョンピョンと動き回ってキッカーを幻惑し、アンドレア・ピルロとアンドレイ・シェフチェンコのキックを見事に阻止したデュデク。現在はスペインの都市ラ・マンガでゴルフを楽しんでいる模様。その傍ら、解説者を務めたり、チャリティーマッチに出場したりしている。

■DF 3 スティーヴ・フィナン(元アイルランド代表/当時29歳、現在42歳)

 アーリークロスを得意としていたフィナン。“イスタンブールの奇跡”の10周年記念イベントでは所在がつかめず、「#FindSteveFinnan=スティーヴ・フィナンを探せ」というハッシュタグまで作成された。その後、ロンドンで不動産デベロッパーとして働いているところを発見され、現在も同じ仕事をしているようだ。

■DF 4 サミ・ヒーピア(元フィンランド代表/当時31歳、現在44歳)

 リヴァプールではキャプテンも務めたヒーピア。2011年の現役引退後は、古巣レヴァークーゼンのほか、ブライトンやチューリッヒで監督を務めたが、選手時代のような成功を収めることはできなかった。現在は主にテレビ解説者として活躍。リヴァプールのクラブアンバサダーも務めている。

■DF 23 ジェイミー・キャラガー(元イングランド代表/当時27歳、現在40歳)

 現役時代はリヴァプール一筋を貫いたギャラガー。2013年の引退後は、イギリスメディア『スカイスポーツ』の解説者に抜擢。サッカーに関する抱負な知識と類まれな分析力が好評を博し、元イングランド代表DFギャリー・ネヴィルらと共に“看板解説者”としての地位を築いた。だが、今年3月にマンチェスター・Uのファンから挑発を受けて唾を吐きかける愚行を犯し、停職処分を受けた。

■DF 21 ジミ・トラオレ(元マリ代表/当時25歳、現在38歳)

 13年前の決勝では、左サイドバックで先発したトラオレ。2014年にメジャーリーグサッカー(MLS)のシアトル・サウンダーズで現役を引退すると、指導者に転身。現在は同クラブのアシスタントコーチを務めている。最近、UEFA Bライセンスを取得した事をツイッターで明かしており、近々監督としてヨーロッパへ戻ってくるかもしれない。

■DF 6 ヨン・アルネ・リーセ(元ノルウェー代表/当時24歳、現在37歳)

 強烈すぎる左足のキックが印象的だったリーセ。現在は代理人として活躍中。エージェント会社『グローバル・ファイネスト・アスリーツ』で欧州部門CEOを務めており、将来有望な若きアスリートたちをサポートしている。リヴァプールのクラブアンバサダーも務めており、チャリティーマッチでは今も元気な姿を見せている。

■MF 8 スティーヴン・ジェラード(元イングランド代表/当時24歳、現在37歳)

 13年前、キャプテンとしてビッグイヤーを掲げたジェラード。リヴァプール退団後、MLSのロサンゼルス・ギャラクシーを経て、2016年11月に現役を引退。その後、リヴァプールのU-18チームで監督を務めながら、テレビ解説者としても活躍してきた。今月4日には、スコティッシュ・プレミアシップのレンジャーズの新指揮官に就任することが正式決定。名将への階段を昇ることができるのか、注目される。

■MF 14 シャビ・アロンソ(元スペイン代表/当時23歳、現在36歳)

 ジェラードとの“黄金コンビ”で、ラファエル・ベニテス体制の中盤を支えたシャビ・アロンソ。2009年のリヴァプール退団後は、レアル・マドリードとバイエルンでプレーし、昨夏に現役引退を発表した。現在は、スペインで実施されている指導者ライセンス取得講習会に参加中。監督業への挑戦に意欲を見せている。

■MF 10 ルイス・ガルシア(元スペイン代表/当時26歳、現在39歳)

 13年前のCL準決勝チェルシー戦で“ゴースト・ゴール”を決めて、チームを決勝進出に導いたルイス・ガルシア。2007年にリヴァプールを退団した後は、母国スペインをはじめ、ギリシャ、メキシコ、インド、オーストラリアなど世界各地でプレーした。現在は解説者として、スペインやイギリスのテレビ番組に出演。リヴァプールとラ・リーガのアンバサダーも務めており、何度か来日を果たしている。

■MF 7 ハリー・キューウェル(元オーストラリア代表/当時26歳、現在39歳)

 ミランとのCL決勝では、23分で負傷交代を余儀なくされたキューウェル。2014年に現役を引退すると指導者に転向。昨夏からイングランド4部のクローリー・タウンの監督に就任すると、今シーズンは14位でリーグ戦を終了。現在は、3部チャールトンへの転任が噂されている。

■FW 5 ミラン・バロシュ(元チェコ代表/当時23歳、現在36歳)

 ユーロ2004では得点王に輝いたバロシュ。13年前の欧州制覇を置き土産にリヴァプールを退団すると、リヨンやガラタサライを経て、2014年からチェコ国内でプレーしている。今シーズンは同国1部のバニーク・オストラヴァに所属し、リーグ戦24試合出場9得点を記録。36歳にしてチームトップスコアラーに輝くなど、今もなおストライカーとしての矜持を見せている。

■MF 16 ディートマー・ハマン(元ドイツ代表/当時31歳、現在44歳)

 ミランとのCL決勝では、後半開始から出場したハマン。“イスタンブールの奇跡”から1年後にリヴァプールを退団すると、その後もイングランド国内でプレーし、2011年にMKドンズで引退した。その後は比較的静かな生活を送っていたが、最近は新聞やウェブサイトに記事を寄稿。ドイツとイギリスのテレビ番組にも出演している。

■MF 11 ウラジミール スミチェル(元チェコ代表/当時32歳、現在45歳)

 ミランとのCL決勝ではキューウェルと交代し、強烈なミドルシュートで2点目を奪ったスミチェル。大仕事をやってのけたがシーズン中はほとんど出場機会がなく、その夏に退団。2009年に現役生活に別れを告げると、チェコサッカー協会のスポーツマネージャーを務めた。現在はゴルフを楽しむ傍ら、リヴァプールのクラブアンバサダーとして様々なイベントに顔を出している。

■FW 9 ジブリル・シセ(元フランス代表/当時23歳、現在36歳)

 リヴァプール加入1年目で、キャリア唯一のCL優勝を経験したシセ。2012年に自身のファッションブランド『Mr. Lenoir』を立ちあげると、DJとしてアメリカの大物歌手マライア・キャリーと共演を果たすことにも成功。ケガもあって本業では大成しなかったが、マルチな才能を発揮している。昨年2月には現役引退を正式発表。だが、わずか半年後にスイス3部のイヴェルドンと選手契約を結んで電撃復帰を果たすと、リーグ戦28試合に出場して24ゴールを記録し、見事、得点王に輝いた。これを“ケジメ”に、今度こそスパイクを脱ぐようだ。

(記事/Footmedia)

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