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昨夏に放出のサラーに大活躍許す…ローマのモンチSD、移籍の経緯を告白

2018.04.26

古巣ローマ戦で大活躍を見せたサラー(右) [写真]=Action Plus via Getty Images

 24日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)準決勝ファーストレグで、ローマ(イタリア)は敵地でリヴァプール(イングランド)に2-5と大敗を喫した。同試合で2ゴール2アシストの大活躍を見せたのが、今シーズン開幕前にローマからリヴァプールへ移籍したエジプト代表FWモハメド・サラーだった。

 昨シーズンまでのチームメイトに大活躍を許すこととなったローマ。スポーツディレクター(SD)を務めるモンチ氏が、サラーを売却せざるを得なかった経緯を明かしている。25日付のイタリアメディア『メディアセット』が報じた。

 サラーは2015-16シーズンにチェルシーからローマにレンタル移籍。ローマは翌シーズンに1500万ポンド(約23億円)の買い取りオプションを行使して完全移籍で同選手を獲得した。しかしローマは、2シーズン連続2桁得点を挙げる活躍を見せたサラーを今シーズン開幕前にリヴァプールへ売却。5000万ユーロ(当時60億円:ボーナス込)という“格安価格”で放出したことで、サポーターからの批判が殺到したという。

 昨年4月にローマのSDに就任したモンチ氏は、サラーを手放すに至った経緯をこう説明している。

「UEFAのファイナンシャル・フェアプレー(FFP)に抵触するのを避けるためには、やむを得なかった。昨年の6月30日までにサラーを放出しなければならなかったんだ。もし、それをしていなければ、この(CL)準決勝進出は実現しなかっただろう」

「(ローマの)クラブ財政はUEFAの厳しい管理下にあった。私が就任した時点で、サラーには3000万ユーロ(当時約40億円)のオファーが届いていたんだ。それにボーナスを加え、我々は移籍金を総額5000万ユーロとした。できる限りの努力をしたんだ」

 モンチSDは、ローマが収支バランスを維持してFFP違反を回避するため、サラーを売却せざるを得なかったことを告白。FFPによる期限があったことで、市場価値が高騰する前に売却を余儀なくされ、格安で手放すことになったと明かしている。

「(サラーの売却後に)昨夏の市場が凄まじい高騰を見せたのは予想外だった。(それを踏まえて)今シーズンの彼の目を見張る活躍を考えれば、サラー獲得はリヴァプールにとってお得な買い物になったね。その一方でローマは(FFP違反を回避するために)6月30日までにサラーを売却すること以外、選択肢も解決策も持っていなかったんだ」

 移籍金の額が急激な高騰を続けている欧州サッカー界。昨年の夏には、ブラジル代表FWネイマールが史上最高額の2億2000万ユーロ(約290億円)でバルセロナからパリ・サンジェルマンへ移籍したほか、フランス代表FWキリアン・ムバッペの移籍金は1億8000万ユーロ(約234億円/モナコからパリ・サンジェルマンへ)、フランス代表FWウスマン・デンベレが1億500万ユーロ(約136億円/ドルトムントからバルセロナへ)だった。そして今冬の市場で移籍が決まったブラジル代表FWフィリペ・コウチーニョの移籍金は1億6000万ユーロ(約218億円/リヴァプールからバルセロナへ)と天文学的な金額にまで達している。

(記事/Footmedia)

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