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【スカサカ!ライブ】注目のレアル対PSG… 勝敗を分けたのは「ちょっとした勝負勘の差」

2018.02.20

 UEFAチャンピオンズリーグ・ラウンド16の注目カードとなったレアル・マドリードパリ・サンジェルマン。ファーストレグの戦いについて、番組レギュラー解説委員を務める岩政大樹(東京ユナイテッドFC)が分析し、レアル・マドリードが3-1で勝利した要因として「勝負勘」を挙げた。

 キックオフ直後はレアル・マドリード側がハイプレスを仕掛けていったが、PSGも徐々に押し返して互角の戦いに。その後はレアル・マドリードのアンカー、カゼミーロの両脇のスペースをうまく活用したPSGがペースを握り、チャンスを作り出していった。

 この時間帯について、岩政は「(ジネディーヌ)ジダン監督は、こういった時間帯も多少はあるんじゃないか、PSGにペースを握られるんじゃないか、というのは織り込み済みだったのではないかと思います」と分析。そしてPSGがチャンスを生かせずに終わると、レアル・マドリードはカゼミーロを下げてトニ・クロースとルカ・モドリッチのダブルボランチとし、両サイドにルーカス・バスケスとマルコ・アセンシオを投入。布陣を4-3-3から4-4-2に変更し、戦い方を変えていく。

「それまでは中央を締めた布陣だったのが、一気に外へと開く布陣にしました。(レアル・マドリードの)スピードアップの仕方が変わったので、PSGはこれに全く対応できなくなりました」と岩政が語るように、後半にクリスティアーノ・ロナウドとマルセロが挙げた二つのゴールは、いずれも左サイドのアセンシオの突破から生まれたものだった。

「試合開始の頃と終盤でペースを大きく変えることによって、がっぷり四つの時間を減らし、90分間をデザインしたことがレアル・マドリードの勝利につながったと思います」

 また、岩政は局面での判断も勝敗を分けたと分析している。44分にはジオヴァニ・ロ・チェルソがペナルティエリア内でクロースを引き倒したため、レアル・マドリードにPKが与えられ、C・ロナウドが同点ゴールを決めた。また、83分にはC・ロナウドが勝ち越しゴールを決めたが、その直前の場面ではプレスネル・キンペンベがルーズボールをクリアしながらファウルを受けようとして失敗し、レアル・マドリーの選手がボールを拾ったことで、その後のゴールに繋がっている。

「PSGはこういった大舞台での経験を持ち合わせていない選手が多かった。(ロ・チェルソのシーンは)中に人数がそろっているにもかかわらずファウルをしてしまった。(キンペンベのシーンは)僕から見るとかなりリスキーな判断で、このプレーをすべきだったのかは疑問が残ります。この両方の場面は、レアル・マドリードの選手だったら起こらなかっただろうな、と思います」

「(勝敗を分けたのは)ちょっとした判断、勝負勘の部分。ジダン監督も含め、勝負勘を備えた人材が多かった点が、レアル・マドリードが勝利したポイントだったのかなと思います」

 また、スタジオゲストの都並敏史氏は、44分にクロースがPKを得た場面で、マルセロがクロースに出したパスに注目し、こう解説した。

「マルセロからスピーディーな縦パスが入った。マルセロは『直角に動いてペナルティエリアの中に入って行け。相手が慌てるから、倒される可能性があるぞ』というメッセージを込めて出している。その意図を読み取ったクロースは左足でトラップし、左足アウトサイドでボールを運んだことで、右足をロ・チェルソの前に入れることができた。この姿勢だとPKを取りやすいんですよ。それを意識しながら敢えて左足でボールを扱った。これが岩政さんの言う『勝負勘』の部分ですね」

 2月23日(金)21時から放送の『スカサカ!ライブ』は「Jリーグ開幕30分拡大スペシャル」と称し、通常放送から30分間延長して23時まで放送。J1第1節サガン鳥栖対ヴィッセル神戸戦の試合直後レポートやUEFAヨーロッパリーグ・決勝トーナメント組み合わせ抽選会のレポートなどを放送する予定となっている。

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