2015.06.06

バルサ目線で見たCL決勝展望…攻守両面で高い能力を持つラキティッチがキーマン

バルセロナ
CL決勝に臨むバルセロナ [写真]=Getty Images

文=北村敦

 スペイン王者のバルセロナとイタリア王者のユヴェントスがヨーロッパ最強の座を争うチャンピオンズリーグ決勝。ともに国内のリーグ戦ならびにカップ戦を制した名門同士が3冠を賭けて激突するという構図など、話題は枚挙にいとまがない。

 4シーズン振り5度目の優勝を狙うバルサは、優位が伝えられる戦前の予想通り、試合全体ではボールポゼッションでユヴェントスを上回ることは間違いない。しかし、ユヴェントスも出場チーム中5位のボールポゼッションを記録しているうえ、圧倒的な運動量や強固な守備力を誇るだけに、主導権を握れない時間帯が多くなる展開も有り得るだろう。

 ピッチに立つ全員が注目選手とも言えるバルサだが、やはり最大の関心は今シーズン公式戦59試合で120ゴールを叩き出している南米屈指のストライカーによるスリートップになる。そして、この通称“MSNトリオ”の中でも最も大きなカギを握るのは、やはり絶対的エースのリオネル・メッシだろう。コパ・デル・レイ決勝のアスレティック・ビルバオ戦では圧巻の4人抜きゴールを見せたメッシだが、今回はユヴェントスがファウルも辞さない守備で突破を封じてくることが予想されるだけに、中盤に下がってのゲームメイクだけでなく、あえて自身が囮になる動きも必要になりそうだ。ルイス・スアレスとネイマールにはメッシへの負担を軽減するためにも、ユヴェントスの守備陣に綻びを作る役目が求められる。

 一方、チームとして特に警戒しなければならないのは、ワンボランチを務めるセルヒオ・ブスケッツに対するユヴェントスの揺さ振りだろう。ボールを持った時はアルトゥーロ・ビダルとカルロス・テベスに前後から挟み撃ちにされ、ボールを持っていない時はサイドに引きずり出す動きや隙を見ての突破を仕掛けられることが予想されるが、ブスケッツのポジションを破られてセンターバックが危険なカウンターに晒されるという状況だけは避けなければならない。もしそうなってしまった場合は、ハビエル・マスチェラーノがテベスとのアルゼンチン対決を、ジェラール・ピケがアルバロ・モラタとのスペイン対決を制することができるかに頼ることとなる。逆にユヴェントスのプレーの起点であるアンドレア・ピルロには、ルイス・スアレスが下がって周囲との連係でプレッシャーを掛け、自由にプレーをさせないようにしたい。

 これらチームのバランスを考えると、前線で自由に動き回るメッシ、相手のターゲットとなるブスケッツと、両選手のサポートが求められるイヴァン・ラキティッチの重要度が非常に高くなりそうだ。折を見ての飛び出し、的確なプレッシングやカバーリングと、攻守両面で高い能力を持つラキティッチが試合のキーマンになる可能性は十分にある。また、ラキティッチはクラウディオ・マルキージオ、アンドレス・イニエスタはポール・ポグバとそれぞれ似たような役割を担う選手と対面するだけに、試合のリズムを作るこれら中盤の攻防からも目が離せない。

 なお、この試合がバルサでの最後の公式戦となる主将のシャビは、故障明けのイニエスタがベンチスタートとならない限り、試合途中からの出場になると予想されている。だがいずれにせよ、リードしている状況で投入された場合には試合のコントロール、同点またはビハインドを負った状況で投入された場合には流れを変えるゲームメイクと、これまでチームに数々の栄光をもたらしてきた匠の技を出し尽くして欲しい。“クレ”(バルセロナのファン)が期待するのは、シャビがビッグイヤーを掲げる姿だけだ。

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