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CL敗退直後、“業務命令”でミュラーが番組途中退席…生放送のハプニング

2015.05.21

バイエルンに所属するミュラー [写真]=Bongarts/Getty Images

文=鈴木智貴

 12日、チャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグが行われ、6日のファーストレグに0-3で敗れたバイエルンはホームでバルセロナと対戦。3-2で勝利を飾ったが、2戦合計3-5となり、同大会から姿を消してしまった。

 この試合後、現場中継を担当したドイツ国営第2放送局『ZDF』のスタジオでは、またしてもゲストがいなくなるという事件が起きている。

 記憶に新しいのは昨年4月2日、CL準々決勝レアル・マドリードドルトムントのこと。敵地での試合を0-3で落とし、セカンドレグで3点差以上の勝利が絶対条件となったドルトムントのユルゲン・クロップ監督は戦いを終え『ZDF』の中継スタジオに招かれた。しかし、司会を務めるヨヘン・ブライアー氏の「もうCLは終わりですよね?」という言葉に激怒し、「間抜けな質問には間抜けな答えしかできない。ここでの仕事ももう終わりですよね?」とブライアー氏の台詞を真似ながらその場を後にしてしまうという出来事があった。

 今回の司会者は上述のブライアー氏ではなく、この道20年のベテラン、オリバー・ヴェルケ氏。そして解説者の元ドイツ代表オリバー・カーン氏も同席し、2人は試合の分析を行うため、バイエルンに所属するドイツ代表MFトーマス・ミュラーをスタジオに招待した。しかし、同選手がモロッコ代表DFメディ・ベナティアの先制点について解説を始めた途端、広報部長マルクス・ヘルヴィック氏がスタジオのドアを突然開け、「全員ロッカールームに行くように」と指示。ジョゼップ・グアルディオラ監督が試合後に突然「チームミーティングをしたい」と言い出したことがその理由だったが、ミュラーはマイクを机の上に置くと、TVカメラの前を横切り画面から消えていった。

 しかし昨年のようにブライアー氏の失言があったわけではなく、同選手の退席はあくまで業務命令。そのためスタジオに不穏な空気は一切なく、ドイツ紙『ビルト』は「『敗戦直後にチーム全員で話し合いを行いたい』というグアルディオラの考えは完璧に理解できるものだ」というカーン氏の言葉を伝えている。

 そして7分17秒が経過した後、ミュラーは再び『ZDF』の中継スタジオに帰還。敗退により気分は決して良くないはずであるが、同選手は笑顔を見せながら、得点シーンと(敗戦後に見たくないであろう)失点シーンについても、映像を見ながら懸命に解説していた。

 ヴェルケ氏は言う。

「まるでここに落とし穴でもあったかのように彼はいなくなってしまったが、あれは放送局にしてみたらプレゼントのようなものだよ。生中継の現場で予定外のことが起こるのは、いつだって面白いものだからね。カーンも私も笑ってしまった。それに、ユーモアに溢れ、弁が立ち、自虐的なコメントも出来るトーマス・ミュラーは、バイエルンの中でもベストなゲストの1人だよ」

 ハプニングに巻き込まれても、それがきっかけで周囲の評価を自然と高めてしまうミュラー。彼の“点を取る”才能はこんなところにも活かされているのかもしれない?

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