W杯開幕戦でバニシング・スプレーを使用する西村主審(中央)[写真]=Getty Images
ブラジル・ワールドカップで使用されている「バニシング・スプレー」が、来シーズンのチャンピオンズリーグに導入される可能性があると、イギリスメディアの『メール・オンライン』が報じている。
バニシング・スプレーとは、フリーキックの際にボールの位置と相手選手が作る壁との距離を、規定の10ヤード(約9.15メートル)保たせるよう、主審が目印となる線を引くために使用する白い泡状のスプレーのことである。スプレーで引いた線は1分以内に消えるという特殊なもので、芝生に悪影響を及ぼすことはなく、使用することにより選手の遅延行為を減らすといったメリットがある。
報道によると、バニシング・スプレーの特許を取得しているエイン・アルマーニュ氏は、「来シーズンのチャンピオンズリーグに導入することは、すでにUEFAと合意している」と発言。さらに、「今後、プレミアリーグでも採用されることを期待している。一部の反対意見もあるが、私は世界中の人々が、今回のワールドカップで見たものに感動することを願っている」 と述べている。
バニシング・スプレーは、南米のプロリーグで数年前から用いられており、FIFA主催の国際大会でもU-20W杯やU-17W杯、クラブW杯で試験的に導入されていた。W杯での使用は今大会が初めてで、開幕戦のブラジル対クロアチア戦で西村雄一主審が使用し、国際的に話題となった。