マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたレアル・マドリードのFWディ・マリア(右)[写真]=Getty Images
今シーズン、12年振りにチャンピオンズリーグを制し、悲願の“ラ・デシマ”(10度目のCL制覇)を達成したレアル・マドリード。現地24日に行われた決勝でチームをヨーロッパの王者に導いた最大の立役者といえば、マン・オブ・ザ・マッチ(MOM)に選ばれたアルゼンチン代表MFディ・マリアだろう。
アトレティコ・マドリードの堅守を崩し切れない展開の中、鋭いドリブル突破で何度も状況を打開し、ウェールズ代表MFベイルの決勝点をアシストしたディ・マリア。母国紙『Ole』とのインタビューで、開幕前は放出候補に名前を挙げられながらも、チームに必要不可欠な存在であることを証明したシーズンを満足気に振り返った。
「選手とは、自身が成長ないしは向上して世界最高クラスの選手になるために、努力を惜しまないものだ。この世界では多くの選手の活躍が見られるけれども、自分としては素晴らしいシーズンを送れたと思っている。CL決勝でもMOMに選ばれたし、レアル・マドリードに加入して以来、最高のシーズンだった」
一方、アルゼンチン代表に話を向けたディ・マリアは、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表、イラン代表、ナイジェリア代表とグループリーグで対戦するブラジル・ワールドカップについて、7大会振り3回目のW杯制覇に向けた意気込みを表した。
「レアル・マドリードだけではなく、代表でも良いプレーができているので、W杯でも全てが上手くいくといいね。僕達に優勝の義務があるかどうかは分からない。ネームバリューからすれば、アルゼンチンは優勝候補の一角だろう。しかし、良い時期を過ごしている強豪が何チームもあるし、厳しい戦いを7試合も乗り越えなければ頂点に立つことはできない。時には運も必要となってくるだろう。いずれにしても、グループリーグの組み合わせには恵まれたし、決勝に進出して世界王者になれれば最高だね」
ディ・マリアはまた、クラブチームでは敵味方として戦っているバルセロナのFWリオネル・メッシに対して、アルゼンチン代表の大黒柱としての強い信頼を示した。
「メッシは僕達の主将であり、チームのタクトを揮う存在だ。バロンドールを4度受賞した彼が指示を出し、僕らはそれについて行く。代表にとって最高の結果が残せるよう、彼を中心にチーム一丸となって持てる全てを出し切るつもりだ」