2013.05.25

ドルトムント、11人の移籍金総額はC・ロナウドの半分以下…現在の市場価格は約300億円

欧州最高峰の舞台で快進撃を見せるドルトムント [写真]=Bongarts/Getty Images

 今シーズンの欧州サッカーのクラブシーンで、最も鮮烈な印象を与えたのは紛れもなくドイツ勢になる。25日に行われるチャンピオンズリーグ決勝では、ドルトムント対バイエルンの初となるドイツ勢決戦が実現する。準決勝ではドルトムントがレアル・マドリード、バイエルンがバルセロナを下したが、長らく欧州サッカー界の覇権を握ってきたスペイン勢を破っての決勝進出は、時代の変革すら感じさせた。

 とりわけ印象的だったのが、ユルゲン・クロップ監督率いるドルトムント。ブンデスリーガ2連覇の実績を引っさげて欧州最高峰の舞台に挑むと、破竹の快進撃を披露した。昨シーズンはグループリーグで最下位と憂き目を見たが、今シーズンはレアル・マドリードやマンチェスター・Cと同居したグループを見事に首位通過した。準々決勝ではマラガに土俵際まで追い詰められたが、後半ロスタイムで2ゴールを挙げて突破を決めるなど、勝ち上がりもドラマチック。一気にサッカー界注目の的となった。

 準決勝セカンドレグで先発出場した選手の平均年齢が24.7歳という若きチームは、圧倒的な運動量をベースにした躍動感溢れるプレーとともに、費用対効果の面でも関心を引きつけている。背番号「10」を背負いチームの中心であるドイツ代表MFマリオ・ゲッツェやドイツ代表DFマルセル・シュメルツァーは、下部組織からの昇格で移籍金は発生せず。レアル・マドリード相手に4ゴールを叩き込み、世界を驚愕させたポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキも、21歳当時の2010年に450万ユーロ(約6億円)でポーランドのレフ・ポズナンから引き抜かれている。準決勝での活躍で移籍の噂が絶えない今では、市場価格が3000万ユーロ(約39億円)と6倍以上に跳ね上がったことを考えれば、何とも安い買い物となった。

 何しろ、昨夏に1750万ユーロ(約22億8000万円)と最も移籍金をかけたドイツ代表MFマルコ・ロイスを含めても、先発メンバー11人合計の補強費は約4000万ユーロ(約52億円)。準決勝でドルトムントに葬られたレアル・マドリードが2009年の夏、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド獲得に9400万ユーロ(約122億2000万円)をかけていたことを考えれば、何とも皮肉な話となっている。

 痛快な勝ちっぷりを見せた今大会の大躍進で、11人合計の市場価格も約2億1350万ユーロ(約277億5000万円)と5倍以上に急騰した。ドルトムントは、2005、06年頃のクラブ破産危機から一転して、2011-2012シーズンにはブンデスリーガ史上最高益を記録するV字回復を見せた。若手育成に舵を切った方向転換が成績面同様、経営面にも大きな成果をもたらした。

 チャンピオンズリーグ決勝では、20年連続の黒字経営を続け、長らくドイツの盟主に君臨してきたバイエルンと相対する。契約解除条項を用いてゲッツェを来シーズンから加入させるように、ライバルからエースを引っこ抜く豪腕ぶりでドイツサッカー界を支配してきた対照的なチームカラーを持つだけに、対戦への興味も自然と増していく。遺恨渦巻く対立構造を背景に、欧州を舞台にした若きドルトムントの快進撃もついにクライマックスを迎える。

 チャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグのレアル・マドリード戦に先発出場したメンバーの移籍金と、推定市場価値は以下のとおり。

GK ロマン・ヴァイデンフェラー
2002年夏、カイザースラウテルンから自由移籍で獲得
→推定市場価値:400万ユーロ(約5億2000万円)

DF ネヴェン・スボティッチ
2008年夏、マインツから400万ユーロ(約5億2000万円)で獲得
→推定市場価値:1800万ユーロ(約23億4000万円)

DF マッツ・フンメルス
2009年夏、バイエルンから400万ユーロ(約5億2000万円)で獲得
→推定市場価値:2400万ユーロ(31億2000万円)

DF ウカシュ・ピシュチェク
2010年夏、ヘルタ・ベルリンから自由移籍で獲得
→推定市場価値:1250万ユーロ(約16億3000万円)

DF マルセル・シュメルツァー
下部組織から昇格(移籍金なし)
→推定市場価値:900万ユーロ(約11億7000万円)

MF スヴェン・ベンダー
2009年夏、1860ミュンヘンから150万ユーロで獲得(約2億円)
→推定市場価値:1400万ユーロ(約18億2000万円)

MF イルカイ・ギュンドガン
2011年夏、ニュルンベルクから550万ユーロ(約7億2000万円)で獲得
→推定市場価値:2000万ユーロ(約26億円)

MF マリオ・ゲッツェ
下部組織から昇格(移籍金なし)
→今夏、推定3700万ユーロ(約48億1000万円)でバイエルンへ移籍

MF マルコ・ロイス
2012年夏、ボルシアMGから1750万ユーロ(約22億8000万円)で獲得
→推定市場価値:3000万ユーロ(約39億円)

MF ヤクブ・ブラシュチコフスキ
2007年夏、ヴィスワ・クラクフ(ポーランド)から310万ユーロ(約4億円)で獲得
→推定市場価値:1500万ユーロ(約19億5000万円)

FW ロベルト・レヴァンドフスキ
2010年夏、レフ・ポズナン(ポーランド)から450万ユーロ(約6億円)で獲得
→推定市場価値:3000万ユーロ(約39億円)

約4000万ユーロ(約52億円)≒補強費
約2億1350万ユーロ(約277億5000万円)≒市場価値

 移籍金最高額は、2009年にレアル・マドリードがマンチェスター・UからC・ロナウドを獲得した際に費やした9400万ユーロ(約122億2000万円)。

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