ホームで完敗を喫したバルセロナ [写真]=Getty Images
バイエルンとのチャンピオンズリーグ準決勝で、合計スコア0-7という歴史的大敗を喫したバルセロナ。見せ場なく0-3で敗れたセカンドレグ後の記者会見に臨んだティト・ビラノバ監督に対しては、大逆転のためには必要不可欠と見られていたアルゼンチン代表FWリオネル・メッシを起用しなかったことに関する多くの質問が飛んだ。
ビラノバ監督は、「まずは、決勝に進出したバイエルンへの祝福と、最後まで我々を応援してくれたサポーターへの感謝を申し上げたい」と切り出すと同時に、故障明けのメッシが90分間プレーできる状態になかったことを説明した。
「メッシは、状態が大きく上がってきたので先日のビルバオ戦では途中出場したが、試合後に違和感を訴えてきた。負傷はしていなかったものの、数日間プレーしていなかったことによる影響があったことは明らかだった。もしかすると、彼には無理してプレーすれば故障を再発するという感触もあったのかも知れない。それゆえ、今回のバイエルン戦での起用は直前の状態を見て決めることにした。だが、当日になっても調子が良くなかったので、試合を通じてチームを支えられる状態にない可能性を考慮して、ベンチスタートとした。もし試合終盤を迎えて勝ち抜けのチャンスがあれば、彼を起用していたことだろう」
一方、試合を総括したビラノバ監督は、黒星の最大の原因として、両チームの選手の状態やセカンドレグを迎える状況の差を挙げた。
「バイエルンは素晴らしいフィジカル・コンディションで試合に臨んできた。一方、負傷者や故障明けの選手が多い我々は、そこまで状態が良くなかった。また、ファーストレグの結果があまりにも重かった。チームは最後まで戦う姿勢を見せてくれたが、後半開始早々の失点により、流れが完全に相手に行ってしまった」
今シーズンのバルセロナは、チャンピオンズリーグのバイエルン戦やリーガ・エスパニョーラおよびコパ・デル・レイのレアル・マドリード戦など、ヨーロッパ最高峰のチームとの対戦において力負けするケースが目立っている。だがビラノバ監督は、来シーズンに向けた大幅補強の必要はないことを強調した。
「多くの選手を入れ替える必要があるとは思っていない。むしろ、負傷離脱している選手や状態が万全でない選手を、完全な形で取り戻すことが重要だと考えている。チームにはベースとなる若手も揃っており、引き続き高いレベルの戦力を有している」