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Kリーグで久々の“首都対決”が実現…2部ソウルイーランドFC が1部FCソウルに勝利

2021.04.15

[写真]=Getty Images

ロンドンダービーやミラノダービー、もしくはJリーグの東京ダービーのような“首都対決”が、久々に韓国で実現した。“韓国の天皇杯”とも言える位置づけのFAカップ3回戦(4月14日)、ともに首都ソウルをホームタウンとするFCソウル(1部)とソウルイーランドFC(2部)による“ソウルダービー”だ。

 FCソウルは過去6度のKリーグ優勝を誇り、AFCチャンピオンズリーグにも9度出場した国内屈指の名門。1983年にラッキー金星(のちのLG)傘下のプロチームとしてソウルを本拠地に産声を上げ、一時はLGチータース、安養(アニャン)LGと名乗った時期もあったが、2004年から現在のチーム名であるFCソウルに。現在は元韓国代表のキ・ソンヨンやパク・チュヨンのほか、元FC東京のナ・サンホや元セレッソ大阪のオスマルらが在籍している。

 一方のソウルイーランドFCは、2014年4月に設立されたばかりの新興クラブ。2015年シーズンからKリーグ2(2部)に参入して以降、いまだ昇格経験はないが、今シーズンは第6節終了時点で首位と勝ち点1差の2位と、史上初の1部昇格に向けて好調なスタートを切っている。指揮を執るのは、2019年のU-20ワールドカップでイ・ガンインらを率いてチームを準優勝に導いたチョン・ジョンヨン監督だ。

 そんな両チームは過去一度も対戦経験がなかったことから、国内メディアの間で「史上初の“ソウルダービー”」と注目された。

 ただ、FCソウル側はこの見方を否定。Kリーグでホームタウン制が確立される2000年代以前までLGチータース(現・FCソウル)、一和天馬(現・城南FC)、油公コッキリ(現・済州ユナイテッド)の3クラブがソウルを拠点とし、ライバル関係を築いていたことから、今回は最後に対戦が行われた1995年以来、26年ぶりの“ソウルダービー”であると主張していた。

 FCソウルとしては、「我こそは長きにわたってソウルの主だった」という認識とプライドがあったのだろう。そのプライドゆえに、設立10年にもならないクラブと同列に語られることが許せなかったのかもしれない。

 だが、結果のほうは後半39分にコーナーキックから決勝点を奪ったソウルイーランドFCが1-0で勝利。試合が行われた4月14日は奇しくもソウルイーランドFCのクラブ設立日だっただけに、金星の喜びもひとしおだったはずだ。

 ちなみに、他会場では仁川ユナイテッド(1部)がFC安養(2部)に0-3、光州FC(1部)が釜山交通公社サッカー団(3部)にPK戦で敗れるなど、1部の計5クラブが3回戦で姿を消す波乱が起きた。次のFAカップ4回戦は5月26日に行われる予定だ。

文=ピッチコミュニケーションズ

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