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取り締まるべき? 選手たちの人種差別反対行動に対し賛否両論…FIFAは「感情と懸念を理解」

2020.06.03

ドルトムントのサンチョは、人種差別に抗議するメッセージを示した [写真]=Getty Images

 アメリカで発生した、警察によるアフリカ系アメリカ人(黒人)への暴力行為。今、世界中で人種差別問題がクローズアップされ、サッカー界でも大きな関心事となっている。2日に、イギリスメディア『インデペンデント』が報じた。

 5月25日、アメリカのミネソタ州ミネアポリスで、黒人男性のジョージ・フロイド氏が警察官によって必要以上に厳しい拘束を受け、窒息死した。人種差別問題が根底にうかがえるこの事件を受けて、ブンデスリーガでは選手たちが人種差別反対のメッセージを発した。ドルトムントのイングランド代表MFジェイドン・サンチョとモロッコ代表DFアクラフ・ハキミは、5月31日に行われた第29節・パーダーボルン戦でユニフォームをまくり上げ、下に着用していた「JUSTICE FOR GEORGE FLOYD(ジョージ・フロイドに正義を)」と書かれたTシャツを見せた。また、シャルケのアメリカ代表DFウェストン・マケニーや、ボルシアMGのU-21フランス代表FWマルクス・テュラムらも、試合中に人種差別に抗議するパフォーマンスを行っている。

 ルール上、ユニフォームを脱いだサンチョにはイエローカードが提示された。ドイツサッカー連盟(DFB)のライナー・コッホ副会長は「試合中およびピッチ上で行われた行為が適切なものなのか、確認していく」とコメントし、「サッカーの試合では、いかなる政治的なメッセージも発信してはいけない」と、サンチョらに何らかの処分を下す可能性も示唆している。

 一方、国際サッカー連盟(FIFA)の主張は、少々毛色が異なる。FIFAは「フロイド氏の事件を受けて、多くのサッカー選手が発露した感情と懸念の深さを完全に理解する」と、公式声明を発表。「試合における各ルールの適用は、競技の主催者に一任される。主催者は常識を重んじ、状況を考慮しつつ判断すべきだ」とも述べており、ユニフォームを脱ぎメッセージを表現する行為が必ずしも制裁の対象となるべきではないという見解を明らかにしている。

 サッカー界でも、人種差別問題は根深いテーマとして存在し続けている。選手たちの意思表示がどこまで許容されるのか、競技の主催者側には今後も難しい判断が求められそうだ。

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