2014.07.18

ファン・ハール監督は現有戦力の見極めへ…香川真司の立ち位置は?

ファン・ハール
今シーズンからマンチェスター・Uを指揮するファン・ハール監督 [写真]=Getty Images

 休暇は必要ない――。ワールドカップ閉幕からわずか2日間の休息を挟み、マンチェスター・ユナイテッドのルイス・ファン・ハール新監督が始動した。

 ワールドカップではオランダを3位に導き、前回王者スペインを5−1で粉砕するなど話題を集めた。その様子を、おそらくオランダ国民以外で最も注意深く見ていたのがイングランドの人々だった。

 ファン・ハールは、昨シーズン7位と失墜した名門を再建できるのか。そのためにチームの誰を残し、誰を切り、誰を加えるのか。17日に行われた初会見と前後して、英国の各メディアが新生ユナイテッドの“サバイバルレース”を考察している。

『テレグラフ』は、指揮官の愛弟子ロビン・ファン・ペルシーの定位置を当確とした上で、「ウェイン・ルーニーがどう調和するかを見極めなければいけない」と分析。アルイェン・ロッベンがファン・ペルシーの周囲を自由に動いたオランダ代表の攻撃を例に挙げ、これと似たアプローチを取るのではと予測する。

 そして、ルーニーがその役割を演じる場合、いずれも同じ“10番”の位置が得意な「フアン・マタ、マルアヌ・フェライーニ、香川真司をどうするかという問題が残る」と指摘。「特にフェライーニと香川は将来が不確か」ともつづっている。

 また、同紙では監督交代で「犠牲者になるかもしれない12人」を選出。その1人にピックアップされた香川には、「ドルトムントから加入以降、フィジカルとメンタルの両方が不足していることを示している。デイヴィッド・モイーズからはほぼ信用されず、マタの加入もあり、この夏で出て行かざるをえないかもしれない」と厳しい寸評が添えられた。

 同じく『ガーディアン』も、契約期間が残り1年のダレン・フレッチャーとトム・クレヴァリー、残り2年のクリス・スモーリング、ハビエル・エルナンデス、アシュリー・ヤング、そして香川の6選手について、ファン・ハールは速やかに評価を下さなければいけないとしている。もし指揮官の長期計画に入らないなら放出要員、戦力と判断されれば早期の契約延長交渉が必要となるからだ。

 一方で『ミラー』は、初会見におけるファン・ハールのこんなコメントを紹介し、今後の補強の可能性を示唆しつつ、“現有戦力にもチャンスあり”という見方を示す。

「まずは、選手たちが自分の哲学の中でどんなプレーをするか見たい。新戦力について考えるのはそれからだ」

「私はいま在籍する選手たちを見たい。選手たちのことは知っているが、まだ一緒に練習したことも、指導したこともないからね。他の選手を買う前に、3~4週間をかけて、彼らに何ができるか見ていきたい」

 マンチェスター・Uはアメリカへと発ち、7月23日にLAギャラクシー戦を戦った後、26日からインターナショナルチャンピオンズカップ(ローマ、インテル、レアル・マドリーと対戦。予選突破ならその後に決勝戦)に参加する。そして帰国後、8月12日にホームでバレンシアと親善試合を行い、4日後にはもうプレミアリーグ開幕だ。

 一連のテストマッチで、ファン・ハールは現有戦力を見極めるために、香川を含めた全選手に実力証明の場を与えるはず。とはいえ、在籍人数を考えれば大半の選手に全試合フル出場は望めない。

 少ない出場機会の中でファン・ハールを認めさせるためのキーワードは、彼がアヤックス時代に当時16歳だったクラレンス・セードルフをデビューさせたことを引き合いに出し、初会見の中で話したこんな言葉かもしれない。

「(セードルフは)時に30歳の選手より経験豊富に見えたものだ。要はパーソナリティー次第ということ。フットボーラーとしてだけでなく、人間として見る。それが私の哲学だ」

 選手のネームバリューや実績にはこだわらない。重要なのは人間としての「個性」や「経験値」。プレーの質や結果、ファン・ハール流への適応力はもちろんのこと、強いパーソナリティーをアピールできた者こそが、新チームで生き残れるということだ。

 昨シーズンはプレミア2年目のジンクスに苦しみ、ワールドカップでも失意を味わった香川真司に必要なのは、これまでの苦い経験を“強さ”に変えること。それができれば、チャンスはある。

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