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ギリシャを奇跡のベスト16進出に導いたサマラス、心優しきその素顔

2014.06.26

コートジボワール戦で決勝点となるPKを決めたサマラス [写真]=Getty Images

 遠くアイルランドの地から、ギリシャ代表を応援するダウン症の少年がいる。彼の名前はジェイ・ビーティくん。11歳の彼が憧れるヒーローは、ギリシャ代表の主砲であるゲオルギオス・サマラスだ。

 24日、サマラスはワールドカップ・グループCの最終節コートジボワール戦で終了間際にPKを決め、ギリシャを初のベスト16へと導いた。テレビの前でそのシーンに歓喜するジェイ少年の動画が、父親であるマーティン・ビーティさんのFacebook上にアップされると、英国のみならず母国のギリシャでも話題になった。

 彼がサマラスを応援するのには理由がある。ジェイくんは、サマラスが2008年からプレーしてきたセルティックの大ファンなのだ。クラブカラーである緑のメガネがトレードマークの少年は、選手やクラブ関係者、他のファンの間でも有名な“名物サポーター”。そして、お気に入りの選手だったサマラスとは、特に仲がよかったという。

 過去には、クラブがジェイくんをチームバスに招き、サマラスの隣に座って一緒にクラブアンセムを歌う姿が動画サイトで話題になった。今シーズン、リーグ優勝を果たしたセルティックのリーグ最終節では、試合後にサマラスがジェイくんを抱きかかえて客席からピッチに下ろし、6万人の大喝采を受けるシーンもあった。少年とそんな心温まる交流を続けてきたサマラスは、ジェイくんのことを「友人であり、僕の励み」と公言してはばからない。

 だからこそ、ジェイくんは“友人”にエールを送るために、ワールドカップ期間限定で、シャツの色を大好きなグリーンからギリシャのブルーに変えたのだ。プレッシャーがかかる大一番で、思い切りよくPKを決めたサマラス。きっと、アイルランドから少年の思いが届いていたに違いない。

(記事/Footmedia)

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