バイエルンのウリ・ヘーネス会長が、リーグ首位に立つドルトムントに対し、自身が持つ印象を明かした。ドイツの『スカイスポーツ』のインタビューで語っている。
ヘーネス会長は、「現時点では、ドルトムントはハングリーかもしれないが、ワールドクラスの選手はいないね」との持論を展開。「1つの例は、ニュルンベルクからドルトムントに移籍したイルカイ・ギュンドアンだね。彼は9カ月間に渡り、ほとんど試合に出場しなかった。バイエルンだったら、長い間悪い買い物だったと言われていただろうね。ドルトムントだから、ゆっくり成長できたんだ」と、ドルトムントはバイエルンよりも、周囲からのプレッシャーが少ないと語った。
また、ブンデスリーガ第31節を終了し、ドルトムントが2位のバイエルンを勝ち点6差に離し、連覇が濃厚となっていることには、「ドルトムントは、素晴らしいシーズンを過ごしているが、私が脱帽するとしたら彼らがリーグと欧州カップ戦で結果を残した時だね」とコメント。「2シーズン前、彼らはヨーロッパリーグで屈辱的な敗退を喫し、今シーズンはチャンピオンズリーグで簡単なグループで3位にすらなれず、最下位だった」と続け、ドルトムントは国内リーグでしか好成績を残せないと指摘した。
ヘーネス会長は、世間が抱く2クラブのイメージにも懐疑的のようで、「豊かなバイエルンと貧しいドルトムントと常に言われているが、今となっては、彼らは(マリオ)ゲッツェと契約延長し、(マルコ)ロイスと契約した。(ロベルト)レヴァンドフスキとも契約延長しようとしている。次は誰だろうと我々は見ているよ」と、ドルトムントは決して少ない資金の中でやりくりしているのではないと痛烈に皮肉った。
バイエルンとドルトムントは、11日に行われたブンデスリーガ第30節で、ドルトムントのホームで対戦。ドルトムントが1-0で勝利し、昨年11月19日に行われた同13節のアウェー戦に続いて、今シーズン2連勝を収めていた。
[写真]=千葉格