2012.01.04

ヨーロッパ列強各国の応援スタイルを学ぶ

 フットボールという同じ競技でありながら、各国のプレースタイルにはそれぞれ特徴がある。それと同じように、応援スタイルにもその国で独自のものが育まれる。各国のフットボール文化の違いを同時に見ることができるのも、UCLの楽しさだ。プロ化から18年が経つ日本サッカーの応援スタイルは、ヨーロッパや南米の流れをくむものがほとんど。今、その源流に触れてみるのも一考だ。ここではUCLに登場する主要国の典型的な応援スタイルを紹介しよう。

【イングランド】チャント天国
 イングランドの応援と言えば「歌と手拍子」だ。チャントと呼ばれる短い応援歌は、試合の展開が平坦になったタイミングで自然発生的に始まることが多い。イングランドのサポーターグループにはコールリーダーが存在しない。チャントは誰でも歌い始めることができ、あっという間に場内に広がる。内容は味方を鼓舞するものから、敵を揶揄するものまで様々で、多くの場合は、あまり品の良くない言葉が小気味良く並ぶ。チャントは選手以外にも、監督やレフェリー、首脳陣にも向けられる。スタジアム全体から一斉に湧き起こるチャントは圧巻だが、子供には聞かせられない放送禁止用語も多く、規制すべきとの意見もある。PTAからは試合中継のスタジアム音声を絞るという案が出ているそうだ。

【スペイン】パス回しでオレー!
 スペインと言えば、素早く正確なパスと足に吸い付くようなトラップで相手を翻弄するパスサッカーである。試合が優勢になり、相手をからかうようなパス回しが始まると、ボールが足を離れるタイミングに合わせて客席から「オレー!」の大歓声が上がる。この“OLE!”は、もともと闘牛士やフラメンコの踊り手などへの称賛、激励に用いられる掛け声で、「いいぞ!」とか「それ行け!」といった意味合いがある。勇敢なマタドール(闘牛士)が赤い布で猛牛をいなす姿と軽やかなパスワークを重ねて、ファンは「オレー!」の掛け声を上げる。今ではカタルーニャ州でも闘牛が禁止となっているが、カンプ・ノウに行けば「オレー!」の大合唱とともに同じ興奮を見いだすことができるのだ。

【イタリア】コレオグラフィーと言葉遊び
 イタリアサポーターの特徴は客席を使ったマスゲームだ。各座席にサポーターグループが用意したA3大の色紙を置いてあり、「選手の入場と同時に掲げるように」との説明書きがある。裏にはスポンサーの広告があり、出資元が分かるようになっていることが多いようだ。多くの場合、クラブとスポンサー、そしてマスゲームのデザインを専門とするファンが共同で準備を進める。一方、白い布に文字を書くだけのシンプルな横断幕も多く使われる。ここで特筆すべきは言葉のセンス。古代ローマの格言をもじったり、時事ネタに掛けたりと、言葉遊びにも手が込んでいる。中にはライバルチームへの皮肉を詰め込んだ辛らつなゲーフラもあるが、それもカルチョ文化の一つとも言える。

【ドイツ】体も大きいが旗も大きい
 ドイツの男子の平均身長は180センチ。そのせいなのか、ドイツの応援旗は柄も長ければ布地も大きい。その大旗を客席で悠々と八の字に振るのがゲルマン流だ。国内リーグでは各チームが20人ほどの旗振り隊をサポーターの中から編成して、試合前にはピッチ上でも大いに振りまくる。クラブオフィシャルの旗もあれば、サポーターグループが独自に作った旗もある。UCLの試合ではセンターサークルにスターボールのシートが置かれるため、旗振り隊はゴールライン外に一列に並ぶ。そして、アンセムに合わせていつも以上に誇らしげに打ち振るのだ。香川真司が所属するドルトムントの応援は特に勢いがあり、7万5000人のファンから湧き上がるコールは圧巻の一言である。

欧州リーグ順位表

マンチェスター・C
13pt
マンチェスター・U
13pt
チェルシー
10pt
欧州順位をもっと見る
バイエルン
12pt
ドルトムント
10pt
アウクスブルク
10pt
欧州順位をもっと見る
バルセロナ
15pt
セビージャ
10pt
バレンシア
9pt
欧州順位をもっと見る
インテル
13pt
ナポリ
12pt
ユヴェントス
12pt
欧州順位をもっと見る