2014.01.03

震災乗り越え出場の富岡高がPK戦で敗退…困難と感謝、そして「幸せだった3年間」

第92回全国高校サッカー選手権
 [写真]=鷹羽 康博

 2日に行われた全国高校サッカー選手権2回戦、福島県代表の富岡高は水戸啓明に1─1で迎えたPK戦の末敗れた。

 福島第一原発から約10kmの位置にある富岡高は、原発事故の影響で本校舎が使えず、生徒たちは県内外のサテライト校に分散して学校生活を送っている。現在の3年生は、2011年3月11日の震災当時、富岡入学を間近に控えた中学3年生だった。そのため富岡高の校舎に入ったのは入試の時だけ。サッカー部は福島北高の敷地内に設置されたサテライト校に通い、一つ屋根の下で寝食を共にし、市内の公園で練習を続けてきた。
 
 3年前、サテライト校としてリスタートを切ることになった時、富岡高から離れる判断を下す生徒、福島県そのものから出て行くという生徒もいた。特に30名近い部員のいた女子サッカー部は、全国レベルの強豪だったが、転校する生徒が続出し、公式戦に出場できない人数にまで激減した。そうした状況の中で、富岡高を選び、サッカーに打ち込み、全国大会への出場を果たしたのが今の3年生たちだ。
  
「困難の中、富岡を選んで入学してきてくれたのはすごいなと思いますし、僕自身、彼らに感謝したいですね。ここまで来られたのはいろんな人に支えられたからであって、それはあいつらが本気になってサッカーに取り組んだからこそ力を貸してくれたのだと思います。よくがんばったと言いたいです」
  
 震災、そして原発事故を経て、一からサッカー部を作り直した佐藤弘八監督は、この3年間に思いを馳せながらそう語った。キャプテンのGK高瀬凌平は、涙をこらえ、前を向いてこう言った。
 
「本来行くはずだった学校ではできなかったけど、そういう状況の中でもいろいろな人に支えられながらサッカーができて、プレーできるという喜びをより感じることができました。一生懸命、学校生活やサッカーに打ち込むことができて、本当に、幸せな時間を過ごすことができたと思います」
 
 3年間を「幸せな時間だった」と振り返ったキャプテンの言葉が、何より富岡高の選手たちの強さを物語っていた。

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