2018.04.20

賛否両論の超攻撃的サッカーを展開、在籍14年目のGK飯倉大樹「この変革を一番求めていたのは自分」

サッカー総合情報サイト

文=安田勇斗

 今シーズンの横浜F・マリノスは話題に事欠かない。齋藤学の川崎フロンターレ移籍に始まり、40歳を迎えた中澤佑二のキャプテン就任。そしてアンジェ ポステコグルー新監督が採り入れたハイライン戦術は、これまでの“堅守”のイメージを覆した。

 両サイドバックは中に絞ってボランチの役割も果たす。そしてGKはセンターバックのすぐ後ろまで上がってポゼッションにも関与する。全体的に前掛かりになって相手を押しこみ、ボール支配率は格段に高くなった。

 昨シーズンまでもポゼッションは重要視していたが、チームの重心は低く自陣でボールを回すことも少なくなかった。堅守をベースとしたサッカーで、サイドを起点に鋭いカウンターを見せるも決して相手を圧倒するスタイルではなかった。もっとも、新戦術はまだ構築段階にあり、序盤戦ではなかなか結果に結びつかず賛否両論の意見がある。

 GK飯倉大樹は横浜F・マリノスのプライマリー追浜、ジュニアユース追浜、ユース、そしてトップチーム昇格とクラブとともに歴史を築き、堅守の伝統を守ってきた。昨シーズンに続き、今シーズンも不動の守護神を担う在籍14年目(期限付き移籍期間を含む)の生え抜きは、超攻撃的サッカーへの転換をどう捉えているのか。月刊誌『Jリーグサッカーキング』の取材で、その問いをぶつけた。

「F・マリノスに長く在籍していますけど、この変革を一番求めていたのは僕かもしれないですね」

 もっとも、「堅守」を捨てるわけではないと訂正する。押しこんで点を取ることに力点を置くだけであって、「ゴール前の強さは当然維持していく」。ただし、そのプロセスは変わる。自陣でブロックを作るのではなく、GKも積極的に前に出て相手のスルーパスを狙う。「失点まで10の過程があるとして、9、10で止めるのはもちろんGKの仕事ですけど、5、6でGKが止めたら攻撃のチャンスになる」。アグレッシブな守備で相手に攻める機会すら与えない“堅守”を目指しているのだ。

 ぜひ、スタジアムで飯倉のポジショニングを見てほしい。J1リーグ第2節の柏レイソル戦では走行距離7.211キロを記録。対戦相手のGK中村航輔(3.341キロ)の2倍以上走った。ハーフウェーライン近くまでGKが攻め上がるシーンは極めて珍しく、すでにSNS上では話題になっているが、本人も「あれだけ高いのは自分だけですね」と笑みを見せる。

『Jリーグサッカーキング』の読者プレゼント用にサインをもらった時、今シーズンのテーマを一言入れてもらった。取材に立ち会ったクラブスタッフから「走行距離8キロって書いたら?」と茶々を入れられると、「そんなふざけたこと書けないよ」と言いながら、サインの上に「走りまくる!!」と書いた時は思わず笑ってしまった。

 ジョークも含まれているとは思うが、とにかく本人は今のサッカーを楽しんでいる。「新しいことにチャレンジしていて楽しいですし、見てくれる方々にも楽しいと感じてもらえるサッカーだと思います」

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■飯倉大樹のインタビュー全文は4月24日発売『Jリーグサッカーキング』6月号横浜F・マリノス特集をチェック!
https://www.soccer-king.jp/media/article/744998.html
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