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数字に表れないV・ファーレン長崎の強さとは…躍進が期待されるJ1初挑戦クラブのスタイルを分析

2018.02.21

激動の2017年を経て、J1初昇格を果たしたV・ファーレン長崎。チームを見続けるライターの杉山文宣さんに、2017シーズンのV・ファーレンを分析してもらった。
(Jリーグサッカーキング4月号掲載のコラムから一部抜粋)

文=杉山文宣
写真=大森明日香、ゲッティ イメージズ

『2017シーズンのV・ファーレンは不思議なチームだった。』

 『不思議というのは、その強さが数字に表れないという点だ。それは特に攻撃面においてのものだった。2位に値するだけの勝点を積んだということは、それだけ勝った試合が多いということ。ならば、それに比例して攻撃面のデータは上位に来てもおかしくないのだが、V・ファーレンはそうなっていない。昨シーズン終盤、高木琢也監督が「どのデータを見ても我々が高い順位にいる項目が多くない」と苦笑いしたことがある。ポゼッション率はリーグワースト2位。攻撃に関する項目であるクロス、パス、スルーパス、ドリブルはリーグ平均を大幅に下回った。それでも自動昇格へと到達した要因は、守備と明確な武器の存在だった。』

 『攻撃に関するデータの数値が低い一方で、守備では優秀な数値を多くの項目で残している。GKのセーブ数はリーグ平均を大きく下回ったが、これも見方を変えるだけで一変する。3バックのV・ファーレンは、運動量を生かした高い位置からのプレスをベースとしている。相手を自ゴールから遠ざける形となるためGKのセーブ回数が減るのは当然のこと。プレスをかいくぐられたとしても後ろに5枚を置く強固な守備で、シュートがGKに届く前に跳ね返す。守備のデータが軒並みリーグ平均を上回る中で、GKのセーブ数だけが下回ったというのはV・ファーレンのスタイルを実に表したものになっている。そして、守備の頑張りを生かすのが明確な武器だった。』

 本稿では、「J2の中でも非常に高いほうにある」と高木監督が語った明確な武器、そしてV・ファーレンが持つもう一つのストロングポイントに触れ、J1初参戦における、カギを握る選手、さらに「アイツが化ければチームが大きく変わる」と高木監督が期待を寄せる新戦力を紹介する。

■続きはJリーグサッカーキング4月号をチェック![Jリーグサッカーキング4月号]の詳細はこちら
https://www.soccer-king.jp/media/article/717474.html

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