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横浜FMを頂点へ近づけた試合前夜の選手ミーティング

 3試合を残した状況で勝ち点3差に4クラブがひしめく戦国Jリーグ。第32節でライバルの浦和レッズサンフレッチェ広島鹿島アントラーズが次々と黒星を喫していく中、ベテランの猛者を揃えた横浜F・マリノスジュビロ磐田とのアウェーゲームに1-0で勝利。樋口靖洋監督が「今シーズンのベストと言っていい内容。相手にチャンスを作らせず、焦って前掛かりになることもなく、じっくり攻めて点を取ることができた。攻守のバランスのとれた良いゲームだった」と語るほどの素晴らしい出来で、横浜FMが2004シーズン以来9年ぶりのJリーグ制覇に王手をかけた。

 ミッドウィークに天皇杯で120分間のゲームを消化していたことでコンディション不安がささやかれていた横浜FMだが、磐田戦前夜に行われていた選手だけのミーティングがリーグ制覇に向かうチームを一つにした。

 呼びかけたのはマルキーニョス。Jリーグでのプレーは13年目。鹿島でリーグ3連覇を経験し、リーグ戦通算281試合135ゴールを記録する37歳のブラジル人ストライカーが選手たちだけのミーティングを提案。「俺たちはまだ何も成し遂げていない。この試合をしっかり勝とう。メンタルが重要だ」と、試合前夜に集まって優勝するために必要なことについて議論を交わしたという。

 横浜FMは日本代表の欧州遠征前に行われたリーグ戦の前節で名古屋グランパスに手痛い敗戦。天皇杯ではJFLのAC長野パルセイロに延長まで持ち込まれるなど、「ふわふわしていた感じがあった」(中村俊輔)こともあり、このミーティングで各選手が優勝するために必要なことを話し合い、チームが一つにまとまった。

 中村俊輔は言う。「レッジーナや南アフリカ・ワールドカップのように、チームが一つになることはなかなか経験できない。今、チャンスを握っているのは自分たち。若い選手はいい経験ができている。ミーティングでも話に出たけど、若い選手にはもっと積極的にいってもらいたい」と。

 中澤佑二は言う。「優勝するためには各々がしっかり考えることが必要。普段からただ練習するだけじゃなく、勝つために何が必要なのかをそれぞれが考えてほしい。そういう話をすることができた」と。

 齋藤学は言う。「すごく大事なミーティングだった。経験豊富なベテランが揃っていることも大きいけど、一体感、集中力がすごく向上した。今日の試合を見てくれた人は、マリノスの強さがすごく分かってもらえたと思う」と。

 第32節を終えて2位以下に勝ち点4差をつけ、次節ホームで行われるアルビレックス新潟戦に勝利すれば、横浜FMは自力で優勝を決めることができる。

 指揮官は試合後の会見で「素晴らしいゲームだったが、まだ何もつかんではいない。決して浮き足立つことなく、次の新潟戦も今日以上の試合内容を見せ、ホームで歓喜の瞬間を迎え入れられるようにしたい」と気を引き締めつつ、次節へ思いを馳せた。

 中村の左CKから値千金の決勝点を蹴り込んだ中澤は、「こういう時に浮かれると怒られるから」と笑いつつ、「自分たちで作った最高の舞台。次に勝たないと今日勝った意味がない」と気を引き締めた。

 最高のタイミングでチームが改めて一致団結し、優勝へ向かって大きく前進したトリコロール軍団。経験豊富なベテランと勢いある若手が融合し、新潟とのホーム最終戦で頂点を極めにかかる。

文=青山知雄(Jリーグサッカーキング編集長)

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