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フットサルW杯初戦で4得点のアルトゥール「顔は似ていないけど、心は間違いなく日本人」

2021.09.16

初戦4発の活躍を見せたアルトゥール [写真]=Getty Images

 2大会ぶりのFIFAフットサルワールドカップに臨んでいるフットサル日本代表に、ブラジルからの帰化を果たしてW杯初出場を遂げた選手がいる。日本フットサル史上初の初戦勝利に大きく貢献したオリベイラ・アルトゥールだ。

 アルトゥールはブラジル・サンパウロ生まれの31歳。フットサルブラジル代表を2008年のW杯優勝に導いた名将パウロ・セーザル・ヂ・オリベイラを父に持つ。

 2015年に来日し、シュライカー大阪に所属。2016-2017シーズンのFリーグ初優勝にも貢献した。昨年12月に日本国籍を取得し、今年3月に初めて日本代表に選出されたアルトゥールは、守備的なポジションの「フィクソ」の選手ながら高い得点力を誇り、今シーズンのリーグ戦では7試合で5ゴールを挙げる活躍を見せている。

 7月末から8月初旬にかけて行われた国内最終合宿では、「守備の面では自分の経験を生かし、周囲の選手とコミュニケーションを取りながら攻撃面に力を入れていきたい」と本大会への意気込みを語っていた。その言葉どおり、初戦のアンゴラ戦では第1ピリオド残り1秒での直接FKや、CKからのダイレクトボレーで4得点を挙げる活躍を見せ、日本国内でアルトゥールの名がツイッターのトレンドに入るほどの盛り上がりを見せた。

 試合翌日にオンラインインタビューに応じたアルトゥールは、「とてもびっくりしたね。ツイッターでトレンドトップに入ったから本当にびっくりした。日本のファンは(自分の活躍を)喜んでくれた。ありがとうございます。YouTubeでは、日本に帰化したことをあまりうれしく思っていないような外国人のコメントを読んだ。でも、俺は7年間日本に住んでいるから絶対に日本人です。日本人と顔は似ていないけど、心は絶対に日本人です」と日本に対する強い思いを語った。

 日本フットサル史上のW杯最多得点記録は、元フットサル日本代表の稲葉洸太郎氏が持つ5得点だが、この記録に追いつき追い越す日もそう遠くはないだろう。グループステージ2戦目では、強豪スペインと対戦する。大会直前の親善試合では0-2で完封負けを喫し、本大会ではさらにギアを上げてくることが予想されるスペインを相手にゴールをこじ開けることができるのか注目だ。

取材・文=しょうこ

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