せっかく購入したので、ベルギー戦の会場であるロストフ・アリーナに連れてきた
開ける楽しみを返してほしい。大事なベルギー戦の前に、私はそんな“しょうもない”ことを考えている。
深夜1時に到着したロストフの空港で、ワールドカップのオフィシャルグッズを販売するショップを見つけた。種類が豊富で、日本代表のベースキャンプ地であるカザンや、グループステージの3会場(サランスク、エカテリンブルク、ヴォルゴグラード)にはなかったマトリョーシカを発見した。
マトリョーシカはロシア土産の定番だ。入れ子人形で、胴体を分割するとその中には一回り小さい人形が入っている。一般的に女性の顔が描かれていて、安産や子孫繁栄のお守りとしても人気だという。空港で出会ったマトリョーシカの顔はタイプではなかったけれど、お腹に「2018 FIFA World Cup Russia」と書いてあったので、記念になると思って買うことにした。
並べて写真を撮ろう。そう思って袋から取り出し、開けてみると……ん、あれ?
袋詰めにされていたので、中に何体入っているか気になってはいたが、まさか1体も入っていないとは……。パカパカと開けてみたかったのに。ズラリと並べてみたかったのに。日本円で約900円する置物を買わされただけだった。
蓋を開けてみないと分からない。それはベルギー戦も同じだ。優勝候補に挙げられるベルギーが圧倒的有利との見方が強いが、果たしてどのような展開になるのか。この目でしっかりと確かめたい。
取材・文=高尾太恵子
By 高尾太恵子
サッカーキング編集部