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ビーチサッカー日本代表監督に再就任のラモス瑠偉が会見「ベスト8までいったら、決勝までいく自信がある」

2018.02.14

ビーチサッカー日本代表を再び率いることとなったラモス瑠偉監督

 2018年2月14日、都内のJFAハウスで、ビーチサッカー日本代表のラモス瑠偉監督、牧野真二コーチの就任会見が行われた。

 ラモス監督は、会見会場に入るなり報道陣の多さにびっくりした様子で、「皆さんに会えてうれしいです」と挨拶。2016年の年末に脳梗塞で倒れ復活を果たしたラモス氏。この一瞬一瞬を大切にしていることが言動から伝わってきた。

「次の世界大会でトップを目指す本気度がラモスから伝わってきている。それを後押ししたい」と田嶋幸三会長

 田嶋会長の挨拶に続き、北澤豪フットサル委員長から選考理由として、「ラモス監督は、ビーチサッカーにおける最高成績を残していること、ビーチサッカーへの情熱と人を惹きつける求心力がある、ビーチサッカーの現状や戦術を把握していること、そして、帰化し、日の丸に対しての思いは誰よりも強い」などが挙げられた。

選考理由を説明する北澤豪フットサル委員長

 ラモス監督は、「日本でビーチサッカーを始めたのは私で、1回目のワールドカップ(2005年リオデジャネイロ大会日本代表監督)でいきなりベスト4になった」と話し始め、「アジアのレベルが高くなってアジアで勝つのは難しくなっているが、もう一回ワールドカップに出て、ベスト8までいったら、絶対に決勝までいく自信がある。若い選手を育てて、まずアジア予選を勝ちにいきたい」と熱く語った。

 2013年、ベスト4以上を目指し、ビーチサッカー日本代表監督として最後の指揮を執っていたラモス監督。ベンチで選手たちに熱く吠える姿が印象的だった。ベスト8で当たった母国ブラジルとの対戦では、王国ブラジルに勝って世界を驚かせるところまであと一歩に迫る戦いぶりを見せた(3-4●)。ラモス監督には、この最後に指揮を執ったワールドカップ(2013年タヒチ大会)の悔しさが残っていた。
「私が約束できるのは、精一杯、120%の力でやること」と、再び呼ばれたラモス監督は、日の丸をつけて死力を尽くすつもりだ。

「人生はなぜこんな道を選ばせるのか」とその大変さをわかりながら再び日本代表監督としての道を選んだ

ラモス監督の右腕となる牧野真二コーチ

 コーチに選ばれた牧野は、ラモス監督が絶大な信頼を寄せる1人。2005年、2009年、2011年、2013年のワールドカップで監督、選手の関係で共に戦った。

 選手時代にラモス監督から受けた印象について牧野コーチは、「アメとムチをうまく使い分ける監督で最初は戸惑いもあったが、長くやっているとしっかりとした狙いがあるとわかってきた。選手はいい緊張感を持ちながらトレーニングできる。ラモスさんが戻ってきてくれてすごくうれしい」と語り、いいコンビとなりそうだ。
牧野は2017年、JFAビーチサッカークリニック選抜の監督として抜擢され、初めて指導する側となり、その評価もあって、今回の選考に至った。

 今回呼ばれた心境について牧野コーチは、「選手のときも(日本代表の)メンバーに選ばれるとすごくうれしかったが、今回コーチというお話をいただいて、選手で選ばれたときと同じくらいすごくうれしかった。日本代表のことが大好きなんだなと思った」と語り、「負担の多い監督の仕事をしっかりサポートができると思うし、ラモスさんも選手もいい環境でできるようサポートしたい」と抱負を話すと、横からラモス監督が、「もうちょっと褒めてよ」と要求して、みんなを笑わせる一幕もあった。

ラモス監督の気の利いたトークで和やかに進む会見

 心配される体調についてラモス監督は、「お陰様で、(2017年)9月の最終検査で結果が非常に良くて、念のため12月にも検査を受けたが、医者がびっくりするくらい順調に回復している。まったく問題ない。もう飛行機も乗っている」とコメント。会見中、冴え渡るノリツッコミや気の利いたトークで会見を仕切り、終始、報道陣を笑わせた。

「今の日本代表に足りないものは?」という質問に対してラモス監督は、「A代表にも同じことが言えるが、粘りとファイティングスピリットが足りないと思う」と答え、日の丸の重みについて熱弁。

「ワールドカップに出るのは本当に大変だが、ビーチサッカーが大好き。何かのかたちでビーチサッカーを盛り上げたいと思っていた」と語り、ワールドカップに向けて、「真剣勝負だから、メンバーを早めに固定したい」と、早速、方針を話した。さらに、「ビーチはおもしろい。何人かの選手に声をかけてみようと思っている。(中村)俊輔や遠藤(保仁)ぐらいどうかなと思っている(笑)。そのときはぜひ取材をしにきてください」とアピールした。

 甘くないビーチサッカーの世界で、日の丸を背負い、再び監督をやるという道を選んだラモス監督。脳梗塞から脅威の復活ぶりを見せ、帰ってきたラモス監督が、ビーチサッカー日本代表にどんな力を注入するのか。次のワールドカップアジア予選は、1年後に迫っている。

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