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試合後すぐに久保と浅野が“反省会”「どうすれば良かったか2人で話した」

2017.11.11

ブラジル戦に出場した久保裕也(左)と浅野拓磨(右)[写真]=Getty Images

 試合終了後すぐに“反省会”を行った。前後半にそれぞれ右ウイングでプレーしたFW久保裕也とFW浅野拓磨の同世代コンビは、終了間もないピッチ上でお互いの情報を共有し合った。

「もっとやれたかなと思う」。2試合ぶりに先発出場した久保は不完全燃焼で終わった。同じサイドにブラジルのエースFWネイマールがいたことで、自ずと「守備に重点を置き過ぎた」。チームはブラジルの強力な攻撃陣を前に守備の意識が高く、久保も「結構止められるところは止められた」と守備面に手応えを得たものの、「ちょっと下がりすぎて前に出られなかった」と攻撃面ではもどかしさを感じていた。

 何度かDF槙野智章からサイドチェンジを受け、高い位置でボールを持つシーンもあったが、そこも「(味方との距離が)広がっていて、孤立していた」ため、チャンスにつなげることはできなかった。35分には、自ら中央に切り込んで持ち味を見せたが、シュートのタイミングを逃してDFにカットされると、逆にカウンターから3失点目を招いてしまった。

「打ち切ればよかった。最後に迷ったというか、打ち切っていればカウンターにはならなかったかなと思う。シュートで終わらないと、中途半端に終わってああなる(失点につながる)と感じた」

 久保はハーフタイムに交代を告げられ、不完全燃焼のままピッチを後にした。「攻撃の部分でもっと違いを出せたんじゃないかなと思う」と後悔しつつ、「シンプルにボールロストするシーンもあったので、そういうところを改善しないといけない」と反省の言葉を続けた。

 後半のスタートから久保に代わって途中出場した浅野は前半をベンチで見守ったことで「いいイメージをもって入れた」という。久保が「引き過ぎていた」と前半を振り返ったように、浅野もまた「もっと積極的にボールを奪いに行って、マイボールになったときも、もっと積極的に行ったほうがいいと思っていた」。

 その言葉どおり、後半立ち上がりの48分に右サイドを抜け出すと、さっそくシュートまで持ち込む。「前半はシュートがないなと感じていたので、たとえ入らなくても無茶でもいいから1回シュートで終わろうかなっていうイメージはあった」とアグレッシブさを見せた。

 チームが後半から前への意識を高めたことで、浅野自身も裏への抜け出しという武器を生かしやすくなった。しかし、後半アディショナルタイムに巡ってきた最大のチャンスを逃してしまう。エリア内右でフリーとなった浅野が、右サイドを抜け出したDF酒井宏樹からの折り返しを右足で合わせたが、ボールにしっかりミートすることができなかった。絶好のチャンスを生かせず、浅野は試合終了のホイッスル直後に何度も空を見上げてはうなだれ、悔しさを隠せなかった。

 それでも、浅野と久保は試合終了直後にすぐさま改善の方法を探り合った。「どういうところが難しくて、(相手の)サイドバックとサイドの選手をどう抑えれば良かったのか、とかを二人で話しました」と浅野がピッチ上での“反省会”を明かした。同世代で右FWのポジションを争うライバル関係だからこそ分かり合えることも多いだろう。強豪を相手に思うような結果を出せなかったが、その悔しさ晴らすため、そして今度は日本を勝利に導くために、2人はさらに切磋琢磨を続けていく。

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By 湊昂大

Kota Minato イギリス大学留学後、『サッカーキング』での勤務を経てドイツに移住して取材活動を行う。2021年に帰国し、地元の広島でスポーツの取材を中心に活動中。

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