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カズW杯メンバー落選から19年…1998年フランスW杯出場22人の現在

2017.06.02

1998年ワールドカップ・フランス大会の日本代表メンバーは今 [写真]=Getty Images

 今年も“あの日”が訪れた。日本代表が悲願のワールドカップ初出場を果たした1998年のフランス大会。ニヨンで直前キャンプ中だった日本代表が、25人から22人へと絞られたのが6月2日。岡田武史監督が発した「外れるのはカズ、三浦カズ」が伝えられると、日本中に衝撃が走った。

 あれからちょうど19年。スーパースター・三浦知良(当時・ヴェルディ川崎)が置いてきた“魂”を胸に秘めて、ヒノキ舞台に立つ権利を得た戦士たちの今現在を追った。(所属クラブは当時のもの)

■GK 1 小島伸幸(ベルマーレ平塚)
2005シーズンを最後に、J2ザスパ草津(現ザスパクサツ群馬)で現役引退。GK出身者では初のJFAアンバサダーを務め、解説者としてもGK目線に立った独自の分析とソフトな語り口で好評を博している。51歳。

■DF 2 名良橋晃(鹿島アントラーズ)
2007年7月に古巣・湘南ベルマーレを退団。現役続行を希望するも翌年2月に引退。2009シーズンからSC相模原のジュニアユース総監督を務め、細やかな視点と豊富な知識を駆使した解説者としても活躍中だ。45歳。

■DF 3 相馬直樹(鹿島アントラーズ)
2005シーズンに川崎フロンターレで現役引退。2010シーズンに当時JFLのFC町田ゼルビアで、ワールドカップを経験した日本人選手で初の監督に就任。川崎監督を経て2014シーズンから再び町田を率いる。45歳。

■DF 4 井原正巳(横浜マリノス)
2002シーズンに浦和レッズで現役引退。2009シーズンから6年間、柏レイソルのヘッドコーチを務め、2015シーズンにはアビスパ福岡で監督に初挑戦。2016シーズンには5年ぶりのJ1昇格を果たしている。49歳。

■DF 5 小村徳男(横浜マリノス)
2008シーズンに当時JFLのガイナーレ鳥取で現役引退。2013シーズンには鳥取監督を務めるも、成績不振で8月に解任。指導者として活躍する一方で、趣味の将棋で渡辺明棋王との異色対局にも臨んでいる。47歳。

■MF 6 山口素弘(横浜フリューゲルス)
2007シーズンに横浜FCで現役引退。2012シーズン途中から横浜FCで監督に初挑戦。同年のJ1昇格プレーオフにチームを導く。2014シーズン後に退任し、指導者および解説者として幅広く活躍している。48歳。

■MF 7 伊東輝悦(清水エスパルス)
2010シーズン後に清水を退団。ヴァンフォーレ甲府で3年間プレーした後はAC長野パルセイロ、ブラウブリッツ秋田とJ3クラブでプレーし、今シーズンはアスルクラロ沼津に移籍したがまだ出場機会はない。42歳。

■MF 8 中田英寿(ベルマーレ平塚)
自身3度目のワールドカップとなった2006年ドイツ大会後に、29歳の若さで電撃的に引退。その後は旅をしながらさまざまな慈善活動に参加し、国際サッカー評議会のアドバイサリーパネルに名前も連ねている。40歳。

■FW 9 中山雅史(ジュビロ磐田)
コンサドーレ札幌でプレーした2012シーズン後に、古傷の両ひざの限界を理由に「第一線を退く」と表明。2015年9月に当時JFLのアスルクラロ沼津に電撃加入したが、現時点でまだピッチには立っていない。49歳。

■MF 10 名波浩(ジュビロ磐田)
磐田でプレーした2008シーズン後に現役引退。解説者として活躍していたが、2014年9月に当時J2を戦っていた古巣・磐田の監督に就任。翌2015シーズンに2位に入り、3年ぶりのJ1昇格へと導いた。44歳。

■MF 11 小野伸二(浦和レッズ)
延べ7チーム目となる北海道コンサドーレ札幌で、試合の流れを変えるジョーカーとして今シーズンのJ1を戦っている。4月22日の浦和戦では6年ぶりに埼玉スタジアムへ凱旋。試合後は万雷の拍手を浴びた。37歳。

■FW 12 呂比須ワグナー(ベルマーレ平塚)
アビスパ福岡でプレーした2002シーズン後に現役引退。故郷ブラジルに戻り、延べ13クラブで監督を務める。今年5月にはアルビレックス新潟の監督に就任。開幕から不振にあいえだチームを立て直している。48歳。

■MF 13 服部年宏(ジュビロ磐田)
2012シーズンにJ2のFC岐阜でリーグ戦42試合フルタイム出場を達成。翌2013シーズン限りで現役引退。古巣・磐田の強化部長として名波監督を支え、昨年6月からは静岡県サッカー協会の理事も務めている。43歳。

■FW 14 岡野雅行(浦和レッズ)
日本を悲願のワールドカップ初出場に導いたヒーローは、ガイナーレ鳥取でプレーした2013シーズン限りで現役引退。鳥取のゼネラルマネージャーに就任し、今年4月からは代表取締役という肩書も加わっている。44歳。

■MF 15 森島寛晃(セレッソ大阪)
C大阪一筋で2008シーズンまでプレーし、「ミスターセレッソ」の肩書と背番号8を香川真司に託して引退。今シーズンから強化部門のトップとなる、フットボールオペレーショングループの部長に就いている。45歳。

■DF 16 斉藤俊秀(清水エスパルス)
選手兼監督を務めた藤枝MYFCで静岡県リーグ1部からJFLまでプレー。2013シーズン限りで退団し、現役も引退。翌年に日本代表ナショナルコーチングスタッフ入りし、現在はU‐17代表コーチを務める。44歳。

■DF 17 秋田豊(鹿島アントラーズ)
京都サンガでプレーした2007シーズン限りで現役引退。京都とFC町田ゼルビアでそれぞれ監督を務める。現在は解説者として活躍し、本田圭佑がプロデュースするSOLTILO FCのスーパーバイザーも務める。46歳。

■FW 18 城彰二(横浜マリノス)
キャプテンを務めた横浜FCを初のJ1昇格に導いた、2006シーズンのオフに電撃的に引退。その後は解説者を務める一方で、2013年からはインテルアカデミージャパンのスポーツディレクターを務めている。41歳。

■DF 19 中西永輔(ジェフユナイテッド市原)
2006シーズン限りで横浜F・マリノスを退団。移籍先を模索するも翌年6月に現役引退。四日市中央工業時代の恩師、城雄士氏が名誉監督、同僚・中田一三が総監督を務めるFC伊勢志摩のアドバイザーを務める。43歳。

■GK 20 川口能活(横浜マリノス)
ジュビロ磐田、FC岐阜などをへて、2016シーズンからJ3のSC相模原でプレー。5月28日の栃木SC戦で今シーズン初先発を果たし、2位につけている相手をシャットアウト。5試合ぶりの勝利をもたらした。41歳。

■GK 21 楢崎正剛(横浜フリューゲルス)
横浜マリノスと横浜Fの吸収・合併を受けて、1999シーズンから名古屋グランパスでプレー。今シーズンはプロ人生で初めてJ2の舞台を戦い、約3分の1を終えて首位に立つ名古屋のゴールマウスを守っている。41歳。

■MF 22 平野孝(名古屋グランパス)
バンクーバー・ホワイトキャップスがMLS昇格を決めた2010シーズンのオフに戦力外を通告され、惜しまれながら退団。翌年1月に現役引退。現在は指導者及び解説者として、幅広いフィールドで活躍している。42歳。

 Jクラブの監督を務めているのが4人。現役としてプレーしているのが5人。そして何よりもカズ本人が横浜FCの「11番」を背負い、2月26日の開幕戦で50歳となったいまもプレー。3月12日のザスパクサツ群馬戦では世界最年長となる50歳と14日でゴールを決めるなど、伝説を刻み続けている。

文=藤江直人

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