紅白戦では4-4-2の右サイドハーフでプレーした野津田 [写真]=浦正弘
前回のU-23日本代表候補合宿で復活を印象づけたMF野津田岳人(アルビレックス新潟)が、「得点につながるプレーを意識したい」と11日のガーナ戦でも存在感を示そうと静かに闘志を燃やす。
手倉森ジャパンの常連メンバーであった野津田は、リオデジャネイロ・オリンピック アジア最終予選を約1カ月後に控えた昨年12月に右ひざ内側側副靱帯を損傷。U-23日本代表として最終予選に出場することができなかった。代表に復帰するため、サンフレッチェ広島を離れて新潟に期限付きで移籍することを決断し、ついに今年4月に行われた静岡合宿でメンバー入りを果たした。
合宿最終日に行われた清水エスパルス戦では唯一ゴールを決め、手倉森誠監督の前で復活をアピール。今回のガーナ戦でも「シュートはどこからでも狙って行きたい。そこは自分の武器でもあるので出していきたいし、遠くからでも積極的に狙っていきたい」と野津田は虎視眈々とゴールを狙う。
今回の相手は身体能力が高いガーナだが、「焦れずにやっていれば必ずスキはある」と分析する。「うまく相手をいなすことができれば、相手はイライラしてくると思います。メンタル面で相手の優位に立ってプレーできれば、チャンスが生まれる。少ないタッチ数で相手をどんどん掻き回していきたい」。
サバイバルレースに勝ち残るためには、指揮官が本大会に向けて「世界のスタンダードへ近づく第一歩」と位置づけるこの強化試合でインパクトを残さなければならない。「チャンスがあれば積極的にサイドで崩して、サイドバックの選手と連係しながらクロスを上げたいし、逆サイドからのクロスにはしっかりと飛び込んでいきたい」と野津田のイメージはできている。リオ五輪出場の切符を手に入れるために、あとはピッチ上で自らの本領を発揮するだけだ。
取材・文=高尾太恵子
By 高尾太恵子
サッカーキング編集部