プロ1年目の昨季、U-23日本代表メンバーに選出された19歳の鎌田 [写真]=野口岳彦
14日、手倉森誠監督が21日からポルトガル遠征に臨むU-23日本代表メンバーを発表。1月のリオデジャネイロ・オリンピック アジア最終予選に出場したメンバーから顔ぶれが少し変わった。
最終予選には出場せず、今回の遠征メンバーに選出されたのは、GK中村航輔(柏レイソル)、DFファン・ウェルメスケルケン・際(ドルトレヒト/オランダ)、中谷進之介(柏)、MF関根貴大(浦和レッズ)、鎌田大地(サガン鳥栖)、FW金森健志(アビスパ福岡)の6名。手倉森監督は、「最終予選が終わって、すかさず1回目のキャンプでこれだけ多くの選手が入れ替わるということは、今回のメンバーに選ばれなかった選手にも可能性があることを示唆している」と本大会へ向けて選手たちの競争心を煽った。
最終予選で主力メンバーとして戦ったGK櫛引政敏(鹿島アントラーズ)、MF矢島慎也(ファジアーノ岡山)を外した理由については、「十分、彼らの力は分かっている」と前置きした上で、「そのポジションでまた新たなライバルの力を試したかった。彼らとは直接電話で話しをして、理解してもらっている」と説明した。
今回の遠征では、25日にU-23メキシコ代表と対戦する。前回のロンドン五輪を制したメキシコを相手に「どれくらいやれるのか腕試し」をする中で、世界における現在地を測りたいと強調した。また本大会を見据え、スポルティング・リスボンとの練習試合は中2日で設定された。
初招集のファン・ウェルメスケルケンに注目が集まるが、指揮官は最終予選で招集を見送った関根や鎌田にも期待を寄せる。
「今後はさらにクオリティを高めていきたい。これから戦う世界では、また違った持ち味で戦わなければいけない状況になってくる。例えば、アジアの戦いでは浮いたボールが多かったかもしれないが、世界の戦いでは地上戦が増える可能性がある。そうなった時に、パスで崩せるようなクオリティを高めておきたい。アジアでは使いませんでしたけど、世界では可能性が出てくるし、そこを探りたい」
復帰を果たした中村、中谷、金森も改めて自分の持ち味をアピールしたいところだろう。今回招集されたメンバーは、最終予選から1名減った22名。指揮官が「本大会に向けて(五輪登録メンバーの)18人に絞っていかないといけない。徐々に減っていくことも覚悟しないと」と厳しい言葉を口にしたように、ここから生き残りを懸けた新たな競争が始まる。
By サッカーキング編集部
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